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3.到達点と評価

(1)到達点の評価
 最終団交における到達点は、極めて厳しい内容とならざるを得ませんでした。とりわけ、職場における基礎的な単位である分会の機関運営が一切認められなかったことは、全く不当極まりないものであり、絶対に容認できません。また、都庁職の構成単位である支部における機関運営が執行委員会の時間、支部委員会をはじめ大幅に制限されたことは、今後の組合活動にとって大きな規制になることは間違いなく、極めて不当な内容です。また、基本組織も大幅に削減されたが、現業評議会・青年部・女性部等の補助組織は、一切認められなかったことなど、全く許せない内容となっています。また、産別についても都本部等の上部団体の機関運営、全国大会等の参加が認められていません。本部においても、専門部の一部しか認めないなどの、組織介入とも思える削減がされています。現在でも規制が加えられている組合活動に対し、更にこれらの大幅な時間内組合活動による機関運営の削減攻撃を、到底認められるものではありません。
 しかし、当初提案が時間内組合活動の全面廃止を目的としたものであり、労働組合そのものを機能停止させようとする攻撃であったことからすれば、まさにゼロからの積み上げの闘いであったといえます。その上で、5ヶ月以上にわたる闘争を背景とした14回の専門委員会、9回の小委員会、5回の団交等の交渉により、極めて不十分ではあるが、本部支部の機関運営の一部といえども、死守したことは一定の到達点として確認する必要があります。
 また、この到達点は非常に不満ではあるが、あくまでも労使合意で決着をはかり、議会の介入を許さないためには、時間的にも限度にきており、最後のぎりぎりの回答と受けとめざるを得ません。
 当局による一方的な条例改正提案を許さず、極めて不十分とはいえ一定の到達点を得て当初目的であった労使合意に至ったことは、絶対に時間内組合活動の一方的全面廃止を許さないという、都庁職の総力を挙げた粘り強い闘いの結果でもあります。

(2)難航した交渉とその総括
 到達点も極めて厳しいものでしたが、それに至る交渉も困難を極めました。当局の交渉における姿勢は前述しましたが、加えて議会による介入を許さないため、労使交渉の自主性を確保することが課題でした。
 また、交渉が議会を始めとして内外に注目されるなかで、小委員会交渉の内容は総て公開されたため、労使双方がその主張を全面展開することとなり、到達点の確認が最終段階にならざるを得ませんでした。 
 これらの状況から、都庁職内部の情勢の意思統一が、不十分とならざるを得なかったことは、今後総括し克服するべき課題といえます。


4.都庁職の態度

(1)「到達点と評価」で述べたように、最終団交での回答は極めて不十分ではあるが、5ヶ月以上の闘いの結果積み上げてきた、労使合意をはかるための最終的な回答であると受けとめ、合意を行う。

(2) 当局に対しては、到達点を守り議会の介入を許さず、労使合意の内容をもって議会を通過させるよう確約させる。

(3)「闘いの意義」で述べたように、労働組合の原点を再確認した今回の闘いを、今後の活動に活かし、又総括するべき課題については克服するべく努力する。

(4) 今後、現状にくらべ時間内組合活動が大幅に削減されることから、職場の創意工夫と組合活動規制との闘いにより、労働組合の組織と活動を守り、都庁職運動の再構築をはかる。

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