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2004年賃金確定闘争の都庁職の見解と態度

2004年11月16日
第3回都庁職執行委員会

 

≪闘いの経過≫

1.

 8月7日人事院は、例月給・一時金の据え置きを勧告し、加えて地域給の導入や査定昇給の導入など任用・給与制度の改悪の検討まで意見で打ち出しました。5年連続の一時金引き下げ、2年連続の例月給の引き下げという昨年までの状況は免れたものの、民間春闘相場や全国的には寒冷地手当の大幅引き下げなどからみて、小泉構造改革路線による総人件費の削減、給与の「適正化」のための政治的な勧告であり、また公務員制度改革を先取りしたものといえます。
  本年の賃金確定闘争は、こうした人事院勧告や、三位一体改革と連動した地方行政需要の抑制、地方行政組織の民間移譲、民営化、地方公務員の総人件費の削減、給与の「適正化」など「骨太方針W」による総務省の指導が全国の自治体に行われるという厳しい情勢の下で闘われました。

   

2.

 都庁職は、今次賃金確定闘争を、都政リストラに反対し来年度都予算人員要求を実現する闘いと一体のものとして闘う「秋・冬季闘争行動計画」を確立し、9月28日には学習決起集会を開催し、闘争体制を確立しました。10月26日基準日として実施したストライキ批准投票では、高率の批准でスト権を確立し、10月29日の拡大闘争委員会で確認し、同日開催されていた都庁職定期大会に報告しました。

   

3.

 こうした下で、都庁職は都労連とともに、東京都人事委員会に対して、
ア. 人事院勧告に機械的に追随することなく、「東京都と全国の給与水準比較」の逆較差の是正、及び通勤手当の支給方式変更を適切に反映すること
イ.一時金の民間支給水準の増傾向を踏まえた改善勧告の実現
ウ. 懸案である調整手当の本俸繰り入れ
エ.給料表構造など任用給与制度見直しの一方的勧告を許さないこと
を求め取り組みました。
  加えて、10月6日までに、都労連は、都側に対して、人事給与制度改善要求、再任用・再雇用制度改善要求、福祉関連要求及びその重点要求、福利厚生事業に関する要求、島嶼職員の賃金・労働条件改善要求など諸要求を提出し実現を求めました。

   

4.

 10月7日東京都人事委員会は、制度発足以来初めて勧告を行わず、「報告」として公民較差が0.17%(729円)あることを認めながら例月給、一時金ともに改定を見送りました。加えて、職責、能力、業績を反映しやすい新たな給料表の検討、普通昇給や特別昇給の廃止と査定昇給の導入、昇格制度の見直し、勤勉手当比率の拡大、成績率の強化・拡大、調整手当・住居手当等生活給的諸手当の見直しなど都当局の主張と一体となった任用・給与制度の全面的見直しの方向を意見で述べました。
  この東京都人事委員会の報告は、まさに、人事院勧告に追随し、公務員制度改革を先取りする政治的報告と言わざるをえません。


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