TOPページ>>都庁職の方針と見解等>>「都立病院改革実行プログラム」に対する見解と態度

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3.「実行プログラム」の問題点


 「実行プログラム」の巻頭には「都立病院の患者の権利章典」掲げてあり、病院経営本部が「患者中心の医療を推進する」ことを中心命題として位置づけているものと思われる。しかし「実行プログラム」の内容は、権利章典を実践するとは言い難いものが数多くあり、以下に問題点を指摘する。


(1)






(2)








(3)


 15都立病院(2003年1月現在)を直営8病院にしようとする都立病院リストラを中止せず、都民要望の第1位(2002年11月都民生活に関する世論調査:都生活文化局)にあげられている「医療・衛生対策」に背を向けていることである。さらに公社化・民営化など都立病院の役割自体を放棄し、都民の財産を投げ打って患者切り捨て・収益優先の医療への道を進もうとしていることである。

 母子保健院の廃止や八王子・清瀬・梅が丘の3小児病院統廃合計画のように、地元自治体や都民からの反対にもかかわらず、住民に身近な地域医療は基礎的自治体の役割と一方的に決めつけ、区市町村の小児医療を始めとする医療体制の整備の如何にかかわらず押し付けている姿勢こそ問われなければならない。2003年2月15日放送の日本テレビの報道番組で集められた区市町村に対する小児医療体制のアンケート結果でも、70%を超える自治体が「整備されていない」と答えている。

 都立病院が果たすべき行政医療や救急医療も含めた地域医療、そしてそれを支える診療基盤、そこに働く人材の確保など、営利を目的としない都立病院の運営にとって一般会計からの補助金は必要不可欠である。にもかかわらず、国の診療報酬制度の問題にふれないまま、「都市再生」などの大型公共事業に湯水のように税金を注ぐ一方、福祉や医療を切り捨てる石原都政のやり方を問題とせず、一般会計からの補助金がまるで無駄遣いのように描き出し、1999年度から5年間に補助金を100億円削減し、2003年度から5年間に134億円の削減を計画している。このことは都立病院の役割を否定するものである。2000年度東京都が行なった都政モニターによるアンケート結果では、57.5%の人が都立病院に税金を使うことに賛成である。第6章財政計画に書かれている181億円の経営改善努力には、患者の在院日数を18日から14日へ短縮して効率的な病床利用を行うことで113億円の収入増、看護師の定着確保対策として大きな役割を果たしてきた院内保育室の利用料値上げと統廃合による経費節減1億1900万円などがあげられている。  

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