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−石原都政2期目−
▽2003年7月24日 「第二次財政再建推進プラン」中間のまとめ
▽2003年9月16日 「新たな都庁改革アクションプラン」中間のまとめ
▽2003年10月17日「第二次財政再建推進プラン」
 2004〜2006年3年間の財源不足額3500〜4100億円という財政危機を強調した上で、前回とほとんど同じ@内部努力A施策の見直しB歳入確保C地方税財政制度の改善、という4点を示し、内部努力のなかの給与費削減の項目では3年間で4000名の定数削減や退職金の削減にふれています。このほか、付表の形でコスト削減項目や施策・補助金の見直し項目、国のしくみの変更を求める項目計30項目を示しています。

3、「第二次プラン」の具体的内容

 今回公表された「第二次プラン」では、第1部にあたる基本的な位置づけや考え方は9月の「新たな都庁改革アクションプラン」中間のまとめと変化がありません。大きく頁を割いているのは第2部の実施計画です。更に第3部として「風土改革ー現場からの行動改革を促すためにー」という行動指針が付加されているのが特徴です。順を追って整理してみます。
(1)第1部「第二次プラン」の考え方
▽「旧プラン」は大きな成果を上げてきたが、IT基盤を生かすことや財政再建など引き 続き取り組むべき課題や、社会経済情勢や法改正の変化に対応して取り組むべき課題が残っている、としています。
▽社会経済情勢の変化としては、@先行き不透明な経済状況A金融情勢の激変B都民生活に影を落とす社会不安C少子・高齢化と都民の将来不安D都市再生に向けた動きの進展E規制改革の推進と民間の役割の増大Fますます進む技術革新、を列挙しています。
▽法改正などの動きとしては以下の4つを上げています。
 @地方独立行政法人制度
 法律の成立は本年7月、対象業務は○試験研究○公立大学の設置管理○公営企業相当事業の経営○社会福祉事業の経営○政令で定める一定の公共的な施設の設置・管理 とされているが、都では都立の4大学を対象として17年4月の設立準備をすすめるほか、試験研究機関について、廃止・統合・公益法人化・民営化の検証を行った上で地方独立行政法人制度の導入を検討するとしています。
 A公の施設の指定管理者制度
 地方自治法の改正が9月に施行となり、これまで公の施設の管理については、一定の要件を満たした団体のみが受託できる「管理委託制度」だったものが、議会の議決を経て都の指定を受ければ、だれでも管理の代行ができる「指定管理者制度」に変更が可能となり、PFI事業者による利用料金制(公の施設の利用料金を指定管理者が自らの収入とできる制度)も可能となったため、都も趣旨を踏まえ導入するとしています。 
 B公益法人制度の改革
 現行の公益法人はこれまで民間の非営利活動の主体として役割を果たしてきたが、公益性のあいまいさや税制上優遇措置制度などが批判の対象となってきたため、国は非営利法人制度の創設など17年度末までに法律改正を準備している。都はこのことを見越して監理団体等の事業内容を検証するとしています。
 C制度改革の動き
 @〜B以外の法改正等の動きとして、地方税財政制度の三位一体改革、17年度からの減損会計の導入、地方公務員制度の改正の動向を列挙しています。
▽都政改革への新たな取り組み、ということで「第二次プラン」に関連する他の計画などを紹介しています。具体的には@「第二次財政再建推進プラン」A「重要施策及び平成15年度重点事業」B「東京都に於ける人事制度の現状と今後の方向」Cその他ということで「都立病院改革マスタープラン」と「福祉サービス提供主体の改革への取組について」を示しています。
▽「第二次プラン」の策定方針として「旧プラン」を踏襲するとしていますが、上位の文書として7月に公表された「都政の構造改革の視点と方向」(パンフレット状のもの)も示しています。以下策定方針と思われる様々な項目を整理してみます。
 〈改革の方向〉
 ○仕事の仕方を変える(アウトソーシングの徹底と公民の役割分担、公営企業や監理団体の経営合理化、補助金の見直し、都と区市町村の役割分担の見直し)
 ○執行体制を変える(スピードと成果を一掃重視し戦略的・機動的に取り組む体制)
 〈改革の視点〉
 ○地方主権の確立○都民・企業との協働○スピードの重視○コスト意識の徹底○成果の重視
 〈改革の柱〉
 ○都の役割を見直す○組織・人材を活用する○鋭敏な経営感覚を磨く
 〈重点テーマ〉
 ○財政再建を進める
 ○変化を改革に取り込む(例として、「仕事センター」の設置と東京都心身障害者職能開発センターと東京都高齢者事業振興財団の統合を示しています。)
 ○既存の枠組みを越える(例として、都市計画局・住宅局・建設局市街地整備部門の統合、福祉局と健康局の統合等を示しています。)

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