TOPページ>>都庁職の方針と見解等>>第二次財政再建推進プランの策定に向けて

  TOPページへ
 
  組合員が主人公
  > 都庁職はこんな組合
  > 組織図
  > さまざまな闘い
  > 私たちの賃金
1/2/3/4

2、 都庁職の見解

(1) 今回の「途半ばにある財政再建ー第二次財政再建推進プランの策定に向けて」は「財政再建推進プラン」の総括を全く示さないまま、「途半ばにある財政再建」という表現を使って財政再建の結論先送りの文書となっています。そして、対外的(都民向け)には第1期石原都政の成果を強調しながら、対内的(都庁内)には今後の大胆なリストラのために財政危機を強調するという、2つの目的を同時に果たそうとするねらいが明らかになっています。
(2)この10年(バブル以降)の都税収入の減少傾向を強調していますが、数字を見る限り同一レベルとしか見えません。図のベクトル表示でも、意識的に2000(H12)2001(H13)年度税収を低く扱い,2002(H14)2003(H15)は当初予算・同時補正の税収の数字ではグラフ自体が成立しないものです。なにも税収が右肩上がりだと言いたいわけではありませんが、財務局は政策的な利害でマイナス要因ばかり強調するのではなく過不足のない情報を示すべきです。
(3)2000(H12)年度の税収は当初見込みよりも3600億円増えました。2001(H13)年度当初の税収見込みは財務局自身が前年度より4800億円増と見込みました。好調な税収と職員給与の臨時的削減等の歳出削減を生かして、赤字決算を粉飾しながら財政調整基金と減債基金に2年間で7200億円積みましたし、社会資本等整備基金という箱もの建設に使う基金にまで620億円を積んでいます。そして敗訴すれば数百億のリスクのある銀行税を推進、羽田空港拡張では、最終的に引っ込めたものの1000億のオーダーの金を都が出す姿勢を見せていました。こうした財政運営の果てに「身の丈にあった財政規模の実現」とはいかにも白々しく、自治体にふさわしい真の財政再建の途が示されたものになっていません。
(4)従来から財務局が強調する都の「隠れ借金」1兆円がコラムの中で強調されていますが、これに対しては、従来から都庁職が主張してきたように、数字の操作に過ぎない実質収支の赤字を示したり、貯金(基金)ができないから借金だとか、基金や別会計だって都財政であるのに借り入れが借金だといわれても困惑するばかりです。そこまでいうなら、民間でやっている連結決算を採用し、ひた隠しにしている臨海開発や箱ものの負債をすべて明らかにすべきです。
(5)給与関係費について退職手当の増加など増加要因を抱えているとしていますが、その箇所のコラムで、これ見よがしに他団体の総務事務や福利厚生事務のアウトソーシング(外部委託)にふれています。これは職員定数削減の手法であり、都庁でもTAIMS端末配備と同時に検討が進んでいるもので、財務局がこうした形でふれることは許し難いものです。
(6)地方税財政制度改革について、三位一体改革のなかで国が税源委譲を先送りにしかねないことを批判していることは当然であり評価しますが、その東京都が今回市町村等への補助金にふれ、任意的なものについては補助の削減をほのめかしていることについては認められません。国基準と比べて高いことなどをあげていますが、市町村等への財源委譲もないまま、補助を切るということにでもなれば、国と同じことを都が市町村等に行うことになります。今回の国(特に財務省)の動向でも、自治体のリストラを進めるために取りあえず兵糧を切ることが先行重視されたと聞きます。都の姿勢は一貫性も欠き、都民から隠れたところで都民施策の切り下げを手引きするという意味で腐敗の極みです。
(7)補助金は都民サービスに深く結びつくものであり、調査結果というような手法を用いて、いかにも財務的に金額をあぶりだし今後の削減と対象とすることをほのめかすのは極めて問題が多いと言わざるを得ません。何のために必要とされてきた事業なのかが深く問われる必要があります。それを抜きにすると、問題意識のかけらもないまま「認証保育所」を自画自賛すると同様の薄っぺらい結論しかでてきません。コスト論では、際限のない低位標準化競争を生み出します。「認証保育所」施設・設備のレベル低下、看護師等の未配置、そこに働く職員の低賃金と労働条件低下、結果として短期間での職員の入れ替わりは不可避で、良い保育ができるとは到底思えません。
(8)財務局はこの「途半ばにある財政再建」の結語で、厳しい財政構造改革によってこそ、都政のあり方を変え、都市再生を実現することができるとしています。しかし、石原知事の考える「都市再生」は、高層ビルの乱立と従来型の大型公共事業展開であり、都民施策である福祉・医療といった分野から公的な関与を縮小していこうとするものです。どう考えても、生き生きと住み続けられる「東京」はイメージできません。「第二次財政再建推進プラン」は10月頃公表が予定されているようですが、その中に盛り込まれる予定の都政リストラ策は、「途半ばにある財政再建」で見る限り、都民生活を破壊し職員も犠牲にする内容であることが予想できます。都庁職はこのような具体化に反対し、改めて先の「財政再建推進プラン」の総括を全面的に行い、都民生活の確保を最優先した、自治体にふさわしい財政再建計画を策定することを求めるものです。

 

  > 予算・人員に関する闘い
  > 能力業績主義・リストラとの闘い
  >
 
  私達の賃金・労働条件
  > 賃金ミニノート2004
  > 休暇・権利ハンドブック
 
  都庁職新聞
 
  都庁職の方針・見解等
 
  リンク
  サイトマップ
  お問合せ
 このホームページに関する
 ご意見・ご要望はこちらまで

 163-8001
 新宿区西新宿2-8-1
 都庁第二庁舎32階
 東京都庁職員労働組合


 Copyright (C)
 Tokyo metropolitan
 government laborunion.