TOPページ>>都庁職の方針と見解等>>2003年度東京都予算案に対する見解と態度

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2.「予算案」の特徴と問題点

(1)編成方針

 「予算案」は「財政再建推進プラン」最終年度の予算として「財政構造改革に全力を挙げてとりくみつつ、現下の緊急課題や東京の再生に積極的に挑戦する予算」と位置づけ、内部努力や施策の見直しをこれまで以上に強化し、歳出額を厳しく抑制することなどを編成方針としている。この間都側は、深刻な都財政危機による財政再建団体への転落を強調し、職員に対する給与削減を始めとする徹底的な内部努力を含む、都政リストラなどを進めてきた。
 その結果、「財政再建推進プラン」で掲げた数値目標自体は国からの財源移譲を除くすべての指標で達成されているにもかかわらず、石原知事は「予算原案」発表の記者会見のなかで「将来の財政運営、公債費の確保、基金の残高確保のためにこれまで以上の内部努力を続ける」ことを強調した。このことは、「財政再建推進プラン」のやりかたでは、都財政の真の再建は出来ないことを告白したものであり、同時にあくまでもこの破綻したやり方を更に続けることを表明したものである。
 都庁職はすでに「財政再建推進プラン」に対する見解を発表し、「財政再建推進プランの着実な実行」とは財政危機の原因と責任を曖昧にしたまま、都民と職員に犠牲をおしつけるものであることを繰り返し明らかにし、批判してきた。また「財政構造改革」についても、都財政を都民向けから大企業向けに大きくシフトさせることがその本質であることを指摘してきた。「財政再建推進プラン」の方向を改めずに一層推進することは、赤字財政の泥沼から抜け出すことが出来ないことを意味している。

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