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こんな職場、こんな仕事

第19回
病院支部
都立荏原病院

右から東條さん初田さん、岡島さん 右から東條さん初田さん、岡島さん

院内の紅梅の前で右から大島さん、
長井さん、古川さん

毎月1回行う宣伝行動

 1月22日、公社化の攻撃をうけている都立荏原病院を訪問しました。都は、都立病院「改革」マスタープランで、荏原病院を05年から公社化する方針です。現場の状況も見ず、査定で看護職30名の人員削減を提案してきました。分会長の長井さん、書記長の古川さん、会計の大島さんにお話を伺いました。
 当日は、毎月1回行う宣伝行動。真冬とは思えない穏やかな日差しのなか、東急池上線の戸越銀座駅で、荏原病院を都立として存続させる連絡会の宣伝活動に、自転車を止めて署名する人、両手に荷物を持ち買い物途中で署名する人、1時間のうちに119筆も集まりました。

患者さんに居心地のよい空間づくり

 荏原病院は100年の歴史を持った病院です。地域医療との連携が荏原病院の大きな特徴です。神経内科、脳神経外科、循環器内科、感染症の病棟、ちょうど日勤と準夜勤の引継の時間帯でナースステーションでは引継が行われていました。点滴を準備している看護師、おむつ交換車を押して巡回している看護師、浴室、洗濯室、介護浴室、感染症病棟の陰圧室と準備室。処置室では医療事故を防ぐためにダブルチェックで仕事が進められています。高圧酸素室では常気圧に1気圧プラスして100%の酸素を患者に供給して一酸化炭素中毒や突発性難聴、脳梗塞の治療をしているとのことです。
 荏原病院の病棟は4人部屋で、各部屋にトイレがついているのが特徴です。1階には授乳室もあり、ゆったりとした病棟食堂、荏原文庫や病棟から見える夕焼け・富士山、病院の庭園などを見学させていただきました。工夫がされ、患者さんの療養に居心地のよい空間がつくられています。

これでは患者の命と健康が守れない定数削減

 何よりも問題なのは荏原病院の05年度査定で30名もの看護師が削減されたことです。病棟で16名、外来で14名の削減。東京都は06年公社化にむけて、今年4月に前倒しの削減をしたのです。看護師削減を非常勤で振り替えるとのことですが、非常勤看護師は夜勤ができないし月16日勤務でしかない。看護師一人一人の夜勤日数がますます増えていくのです。また、外来看護師は困難な条件によって病棟勤務ができず、外来で働く人が多く、そうした働ける職場を奪うものです。公社化されると準夜・深夜体制が3人から準夜3人、深夜2人に減らされる計画になっています。しかも病床も患者も減らないままでのリストラです。
 都立から公社になることで働く看護師の人数が簡単に変わるというのは見過ごせません。患者の年齢が高齢化し、痴呆もあり看護の手が掛かり、30名削減では患者の安全が守れない、なぜ30名も削減するのかと組合員は怒っています。1月18日の対院交渉には56名の組合員が参加して、削減撤回を強く要請しました。
 石原知事は医療や福祉にお金をかける気はさらさらなく、人権感覚もないことを都民に伝えないといけません。

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