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伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
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見解
 

不当な行政処分に抗議し、即時撤回を求める声明

 本日、都当局は、都労連・都庁職などが2006年賃金確定闘争や2007年度予算・人員要求実現などを求めて闘った一連の行動に対して、都全体で停職8日を最高として164名、都庁職関係では停職8日を最高に116名に及ぶ不当な行政処分を発令した。被処分者は、都労連・都庁職及び産別組織の役員だけでなく、支部役員の多数に及ぶものとなっている。
 2006確定闘争は、小泉内閣の骨太方針の下、人事院の「比較対象企業の拡大」に追随した都人事委員会による政治的なマイナス較差、及び「地域手当制度の国準拠」導入勧告の下闘われた。都当局は、都の実情も踏まえた考え方を示すとしたものの、内実は国及び人事委員会勧告に添った改悪の「一括解決」に固執し、自ら労使交渉を難航させた。今次確定闘争は、このように財界の要請を無条件に具体化する「骨太方針」、即ち国家権力とその代行者である当局と、各自治体の公務労働者との労働条件を巡る闘いとなった。
 都庁職は組合員の総意としてストライキ闘争を批准し、都労連に結集し早朝宣伝行動や要請行動をはじめ様々な行動を積み重ね、当局の頑なな交渉姿勢を改めるよう取り組みを行ってきた。
 また、2007年度予算・人員要求闘争では、5回にわたる検討小委員会を開催し、当局に各支部要求の実現を迫り、都民本位の都政運営実現をめざして取り組みをすすめてきた。
 しかし、当局は「管理運営事項」という姿勢を崩さず、最終的に示された予算案は、堅調な都税収入をオリンピック招致を錦の御旗として大規模開発に傾注するものであった。また、全庁にわたるNPM手法としての「行財政改革実行プログラム」により、新たに1,267人の定数削減を行った。これは行政分野の民間化、監理団体改革など全面的な都政リストラをさらに推進するものである。まさに都政を変質させ、都民生活に直接関わる事業を後退させるものであり、職員への一層の労働強化とともに、くらしの再生を願う都民の痛みを拡大するものである。
 我々は、こうした都当局の攻撃に対して、職員の労働条件と都民生活を守り抜くために都労連闘争をはじめとする諸闘争を展開したのである。このことは、労働組合として要求を実現していく上で当然のことであり正当な活動である。非難されるべきは、石原知事をはじめ都側の交渉態度であり、この様な労働組合活動に対する不当極まりない行政処分など到底受け入れられない。
 憲法28条は公務員を含む勤労者の労働基本権を原則的に保障している。公務員の労働基本権制約はILO87号条約(結社の自由・団結権条約)違反である。また、労働基本権の制約に見合う代償措置が本来の機能を放棄した下で、これに追随し誠意ある交渉を尽くさず、処分のみを厳罰に科すことは「裁量権の濫用」である。都側が、労使対等の原則をふまえ、将来に続く労使関係を尊重するならば処分を即時撤回すべきである。
 都庁職は、不当処分に強く抗議し、都当局に処分の即時撤回を求めるとともに、引き続き職員の労働条件改善と都民生活を守るために闘うことを表明する。

2007年2月5日

東京都庁職員労働組合

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