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一昔前はとてもいい病院だった |
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実習中の都立保健科学大学の
先生と学生 |
午後4時過ぎのナースステイション |
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「今はだったとしか言えない」、後藤さんのお話は、老人医療センター、老人総合研究所、高齢者施設との三位一体の運営が日本はもとより世界でも類例を見ない高齢者総合施設として高い評価を得ていた時代を振り返り、石原都政の「経営」優先の病院運営に鋭い批判を投げかけます。
老人医療センターの管理者は「経営改善」のために高齢者疾患の特色(人手と時間が掛かり、二週間で退院できるような高齢者の病気は殆どありえないと後藤さんは言います)を無視した入院期間の短縮を進めています。しかし、ベッドの稼働率を高めることと在院日数を短縮することは本来二律背反性があり、高い目標を強いられていることにより、職員にも患者さんにも大きな負担が掛かっている現状を指摘し、マンツーマンのシステムが必要だと訴えられました。
病棟の欠員は常時1〜2名、病棟欠員3名という時期もあったそうです。年度途中の退職者が出る、特に社会人新卒者の中途退職が多いのは高度化・複雑化した医療、在院日数短縮方針の中でスピードについていけないためと考えているとのこと。新人をゆっくり育てていけない職場の現状を悲しんで話されました。
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「マスタープラン」の平成16年度の統合困難に |
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長島さんからは老人医療センターの現状と養育院支部の民営化に反対する闘いについて伺いました。
老人医療センターは、職員数700人(医師100、歯科医師4、看護師438、他)産科、小児科を除く全科が置かれています。17単位病棟で一単位病棟は37床〜45床。予算規模124億円、収支比率80.01%(平成十四年度)です。
「都立病院改革マスタープラン」は、養育院支部をはじめとする労働組合や関係団体の反対運動と、「マスタープラン」自体の矛盾により「平成十六年度の統合・民間への管理運営委託」は困難になっています。
一方、板橋区は豊島病院については、「区移管の可能性について検討」しています。さらに板橋区長は、「高齢者専門の高度先進医療への取り組みで名高い老人医療センターについて、都島病院と切り離し現在の医療機能を存続される」よう都知事に強く要望し、板橋区議会は「老人医療センターの運営については、老人総合研究所及び板橋ナーシングホームと連携した一体の施設として今後も都の運営で存続されるよう」都議会として強く働きかけることを要請しています。
養育院支部は老人医療センターと豊島病院をそれぞれ都立病院として維持し充実する運動を展開しています。闘いが情勢を大きく変えようとしています。
養育院支部と病院分会の今後の闘いに心からの声援を送りたいと思います。 |
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