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健康 メンタルヘルス講座(17)

公務員のストレス構造を考える
@異動の多い職場

 公務員のメンタルヘルスは、昨今非常に厳しい状況におかれています。東京都でも精神障害により30日以上の病期休暇等を取得した職員は314名(平成17年度・調査対象職員数27、550名)にのぼり、およそ90人に1人の方が精神的不調により長期に療養することを余儀なくされています。もちろん、メンタルヘルスの状況が悪化していることは公務員に限った話ではありませんが、民間企業と公務員の両方の産業医を経験した私の視点から、公務員に特有のストレス要因を3回に渡り探ってみたいと思います。
 今回は異動についてです。公務員は民間に比べ、異動が大変に多い職種です。もちろん、公平性を担保する観点からは一定の異動は避けられないでしょう。しかしながら、異動により職務内容や人間関係などが一変し仕事から大きなストレスを受けることとなります。また、場合によっては通勤場所が変わり、通勤時間が大幅に伸びてしまうこともあるでしょう。そのことで、子供の送り迎えなどの家事の役割分担を再検討しなければならない場合などもあります。例えば沖縄から北海道に急に移動をすれば気温差による身体的ストレスから体調を崩す人は多いでしょう。それと同様に、すべての変化をストレスと感じる我々人類にとっては、この頻回の異動が大きな精神的ストレスとなるのです。
 また、公務員の仕事の中には、じっくり長年かけて取り組んで行かなくてはならない仕事も多くあります。しかし、自分の計画立案した仕事の結果を見届けることができずに、次の職場に異動になってしまう例も数多く見られます。これでは仕事に対し、やりがいを失ってしまい、ストレスを感じてしまうのも致し方ないでしょう。
 このように異動が多い職場という特性を考えると、個人としてはこの異動の時期に変化を重ねないことが重要になってきます。
 例えば、昇進に伴う異動があった際に、マイホームの購入を検討される職員をよく見かけますが、このようなことは異動、昇進に加え、引っ越し、多額のローンなど多くの変化を重ねることになってしまいますので、避けた方が良いでしょう。
 新しい職場に慣れ、仕事が一段落付いた時期にマイホームの購入を検討した方が、ストレス性の疾患を防ぐことができます。
 これ以外にも、病気、結婚、離婚、妊娠、出産、知人の死などが大きな生活上の変化となります。もちろん避けることのできない変化はありますが、避けることのできる変化を異動の時期に重ねないように注意することが重要です。

(産業医の立場から  筑波大学 吉野 聡)



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