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健康 メンタルヘルス講座(2)
ストレス解消につながる良質な睡眠の取り方
―不眠力を弱めて、効果的な休養を―
現代の日本社会では、およそ5人に1人が「不眠症」で悩んでいるといわれています。もちろん不眠はそれ自体も大きなストレスですが、眠いまま出勤して、結果として仕事で自分の力を発揮できないという別のストレスを生み出してしまうのです。多くの方は、眠れないから仕事が進まずにストレスを感じる、そのストレスのせいでますます眠れないという“不眠の悪循環”にはまってしまうのです。
現代人の不眠原因の多くは、不眠力(寝ない力)の活性化に原因があるといわれています。例えば次の日に重要な会議を控えていて眠れないと言うのは、戦場に出て行く兵士が眠れないのと同様に、戦闘に伴う人間の防衛本能(=不眠力)が活性化してしまっているのです。つまり現代のストレス社会は、快適な睡眠環境を人類から奪ってしまったのです。
そこで、この不眠に如何に対応していくかが重要になります。今回は皆さんに今日から実践できる『快適睡眠を確保する5つの方法』を提案いたします。これにより、気分よく職務を遂行し、またすっきりとした気分で床に入り、さらに良質の睡眠がとれるという“良眠の好循環”を作り出してみませんか?
其の一
快適睡眠は快適寝室から
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事情が許す限り、睡眠専用の寝室を確保し、遮光や遮音などの環境整備を心掛けてみましょう。
其の二
入眠前のリラクゼーションに気を配ろう
→
ぬるめの入浴で心身をリラックス(江戸っ子の好きな熱いお湯〈42以上〉は、体温だけでなく、脳温も上げて覚醒作用があるのでかえって逆効果です)
その他に、読書や音楽、ストレッチなど、自分にあったリラックス法を確立しましょう。
其の三
お酒が好きなら寝酒よりも晩酌で
→
翌朝早起きが必要な時、眠ろうと意気込んで早く床に入るのはかえって逆効果です(普段の就寝時刻の2〜4時間前は最も寝付きの悪い時間です)
其の四
自然に眠くなってから寝室に向かおう
→
睡眠薬代わりの寝酒は厳禁です。睡眠前の飲酒やタバコは眠りの質を低下させてしまいます。
其の五
睡眠薬の効率的な活用を
→
医師の指導のもとで使用すれば、現在使われている睡眠薬は安全性が高く、快適な睡眠が確保できます。
(産業医の立場から 筑波大学吉野 聡)
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