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こんな職場、こんな仕事(第38回)


高齢化社会の行政を科学化する老人総合研究所

 世界に誇れる老人総合研究所を潰していいのか?
 養育院支部 老人総合研究所
右から水沼さん、野本さん、石井さん、猪股さん

高齢化問題の日本のセンター

 11月末の雨上がりの日に東武東上線の大山駅にある東京都老人総合研究所を訪ねました。さっそく水沼養育院支部長、石井老人総合研究所分会会計、野本分会書記次長、猪股分会役員の4名の方からお話を伺いました。老人総合研究所では「サクセスフルエイジング(健康長寿):健やかで生き甲斐に満ちた高齢期の実現」を目的として老化、老年病に関する基礎科学的、基礎医学的(自然科学系)および社会科学的な研究を総合的に行っています。 自然科学系では「老化ゲノムの解明」というテーマのもとで、遺伝子や遺伝子からつくられるタンパク質に、老化するとどんな障害がでてくるかの研究、高齢者のガン、生活習慣病、神経疾患、認知症等を対象にした病気の発症メカニズムの研究、遺伝子からつくられるタンパク質、糖質、脂質がどういう役割を果たしているのかを脳や神経系に於ける機能を中心に解明する研究、健康長寿を可能にする遺伝的素因に関する研究などに取り組んでいます。 社会科学系では、「大都市に於ける高齢者の自立と社会参加支援策の開発」というテーマのもとで、認知症予防や身体機能低下を予防する研究、社会参加とその基盤となる健康をサポートする対策(ヘルスプロモーション)の研究、在宅高齢者とその介護者の支援に関する研究などに取り組んでいます。そもそも、老人総合研究所はこれからの日本がヨーロッパに比べると急速に高齢化が進むことを予想して、今から約35年前、当時の美濃部都政において日本で始めて高齢化問題を本格的に研究する組織として設立され、ナショナルセンターとして運営されてきました。 その後、国においても老化を研究する機関が設立されましたが、社会科学系はなく、総合研究所とはなっていませんし、実際に行われている研究の予算額も少ない状況です。

財団化でひも付き研究とトップダウンの強化

独立法人化を機に板橋キャンパスの再編浮上、PFI導入を狙う
ネズミを使っての老化研究

 東京都からくる補助金は減額の一途を辿っており、外部資金を取ってこないと研究ができなくなっています。また、都当局は基礎と名の付く研究を毛嫌いしているようで長期に渡る基礎研究への締め付けが厳しくなっています。そのため、これ迄は5〜6年間じっくり研究できたものが、2〜3年で結果が出るものが優先され、酷い場合は1〜2年で成果が要求される場合もあります。 研究所では、老化動物の開発施設を持っており、老化研究に必要な動物の開発、飼育を行っています。このような施設は国立の研究所にもないことから非常に貴重な財産ですが、開発費が嵩むことから規模の縮小を余儀なくされています。老化研究には主にネズミ(ラット、マウス)が大量に使用されますが、研究によってはサル、イヌ、ネコなども使用されます。以前、サル、イヌ、ネコなども飼育されていましたが予算の関係で切られてしまいました。この上、更に地方独立行政法人化されたらどうなるのか不安です。特に、研究費がどれだけ来るのか心配です。
 また、研究所の運営もすっかり変わりました。今は室長会も議決権の無い報告会となり、すべて所長、副所長及び一部の部長職研究員からなる上層部で決められています。このように、トップダウンによる所の運営と都当局の意向を反映した秘密主義により、所内の風通しは悪くなっています。

試験研究つぶしの財団化・地方独法化

 東京都には基礎的な研究は必要ないのでしょうか? 金を出してリサーチセンターに調査を依頼すれば良いという姿勢なのでしょうか? リサーチセンターは発注者におもねた回答をする傾向があります。科学的な根拠に裏付けされた行政を行うためには基礎的な研究を疎かにする訳にはいかないのです。昭和56年に東京都老人総合研究所は財団法人化されましたが、今度は行財政改革実行プログラムで地方独立行政法人化が打ち出されています。 東京都の方針が財団化、民営化、地方独法化と揺れ動いており、そのたびに試験研究機関が右往左往させられ、私たちは全く納得いきません。なんとしても攻撃を跳ね返していきたい。これまで海外の研究機関と連携し、常に日本の老化研究を先導してきた誇りと研究つぶしへの怒りを強く感じて老人総合研究所を後にしました。


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