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こんな職場、こんな仕事(第32回)


営利優先では守れない

建設支部 上野動物園

左から大賀さん、阿部さん、横島さん
動物にも休みがほしいゾウ

 4月18日に上野動物園を訪問しました。分会長の阿部さん、大賀さん、横島さんにお話を伺いました。
 最初に案内してもらったイソップ橋を渡った両生・爬虫類館ではちょうどコモドオオトカゲのキーパーズトークが始まるところでした。インドネシアのコモド島周辺に生息しているのでこの名前が付いています。大変貴重なトカゲで日本ではこの1頭しかいないとのこと。国際的動物保護のワシントン条約でも一番厳しいランクに入っています。

飼育は長年の経験と安定的な人材育成が必要

飼育担当者が直接説明するコモドオオトカゲのキーパーズトーク
説明しながらペンギンに餌をやります
子供連れの入園者が目立ちます

 ペンギンのところで都の作業服を着てトークをしながら餌をやっているのは財団法人東京動物園協会の1年契約業務員でした。直営であった動物飼育係の人たちは東京動物園協会に派遣されています。飼育業務員は1年契約で東京動物園協会が採用しています。動物園分会は飼育について直営で補充を要求しましたが補充されずにきました。10年間の指定管理者になった東京動物園協会は動物飼育を1年契約で済ましています。動物飼育は安定的な人材育成が必要です。象をはじめ様々な動物の飼育は長年経験しないとできません。当局は動物園採用は考えておらず、飼育業務が直営から指定管理者になったこの初年度に、協会採用の飼育業務員が各園に配置されました。契約社員は月20日間で日給月給になっています。身分不安定が目につきます。指定管理者団体が都から技術・経験を引き継ぎましたということがいえない状態は不正常です。

上野動物園120年は施設改修の積み重ねの成果

 上野動物園の休園日は月曜日、動物たちの休みと大がかりな掃除の日でもあります。当局は休園日も開けてくれといっているが、交渉事項です。様々な工事もあり代替の休園日を要求しています。
 施設も適切にケアしていかなければなりません。動物園としての品質をどう保っていくのかということについて当局は発想がありません。休園して閉めておかないとできない作業もあります。それでもお盆の時には20時まで開園することになりました。イベントを実施した後は必ず検証して今後に生かして欲しいと分会は強調しています。当局はイベントをやりたがるが、イベントの企画側と実際にやる現場との想いの違いがあり危険があります。動物自身に対応の限界があり、そのことを現場が一番よく知っています。動物園分会としては施設の工事およびメンテナンスも含めて「動物園整備事務所」の設置を要求しましたが認められませんでした。動物園協会が新しい施設にどれだけお金をかけてくれるのか、現場の工夫には限界があります。上野動物園が120年間開園してこられたのは、象舎の改修工事、クマ舎の改修工事などの施設を改修してきたからです。

生き物にも来園者にも従前と変わらない質の維持を

 阿部分会長は主張します。
 動物園協会に運営企画課ができたが、何をやるところなのか聞いてもまだわからない状態です。指定管理者になって全体像が見えていません。ほとんどが決まらない状態のままなだれこみです。指定管理者になってショー的なイベントが増えるでしょうが、私たちはオチャラケはやりません。職員は動物園の仕事に誇りを持っています。子どもたちに生き物を正しく理解してもらい、生き物を通した学習・教育の場として果たしていくことが大切です。この役割は営利最優先の民営化ではできません。生き物に対しても来園者に対しても従前と変わりなく対応して、質を維持していくことが必要です。あくまで都が施設を保有して協会に委託して、都の動物園として維持していくことが重要です。動物園協会の職員と振興会をつくって交流を行い、動物園の運営が一体的にスムーズにいくようにと願っています。

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