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こんな職場、こんな仕事(第28回)


衛生局支部 清瀬小児病院

こどもたちの命の砦わたせない

 武蔵野の緑が残る都立清瀬小児病院を11月24日に訪問し、森越分会長からお話を伺いました。
 
小児病院の存在意義語る森越分会長  
 清瀬小児病院は1948年に小児結核専門療養施設として発足し、高度医療の需要とともに新分野を開設してきました。
 先天性代謝異常、未熟児・新生児医療、心臓血管外科・内科、腎臓病(透析)、癌医療、移植(腎・骨髄)などの高度専門医療を行い、休日・全夜間救急の利用者は年間1万6千件を超えています。入院病床255床、外来規模は1日295名(03年度)が利用し、敷地内には小・中学校が併設され、家族の宿泊施設もあります。全国からの利用を含め、この地域になくてはならない役割を担っています。
 清瀬・八王子・梅ヶ丘の3小児病院を統廃合し、府中にPFI手法で「小児総合医療センター」(仮称)をつくろうとする石原都政。むりやりの計画に各病院の利用者や地域住民で『守る会』が発足し、「清瀬小児病院廃止反対」の署名は10万筆を超え、07年度の廃止計画が2年延期されました。

救急・高度専門医療を担う病院

忙しい病棟
 救急は1次から3次まで対応し、この10年間で外来約5倍、入院で3倍に増えています。
 全入院患児の10%から20%へ増加しました。
 白血病を含む小児がんの医療では、取材当日101件めの骨髄移植を行っていました。腎不全治療は全国の15〜20%を占め、腎移植は全国の5分の2がこの病院で行われています。全国から治療にみえ、家族ぐるみで病院の周辺へ転居される場合もあります。
 小児外科や心臓外科は、以前は子どもの体力がつくのを待って手術をしていましたが、医療の進歩に伴い、早いうちに手術ができるようになりました。体重が3キログラム以下の児の手術をすることもあります。手術後は点滴ラインが5本も6本も挿入されてきます。点滴の滴数が1時間に0.1ccなどの単位です。これをポンプで正確に入るように1時間毎にチェックします。多いときは15台も16台もあります。身体の向きを変えるだけで状態が急変してしまうこともあり、看護師は緊張の連続で看護しています。この低年齢化により、一層看護の緊張度は高まっています。

要望かないICU開設

 心臓外科は年間約100例の手術を行っていますが、ICUがないため、看護師定数24名のところ、院内運用により27〜28名配置して3人夜勤を4人で行い、過酷な条件でローテーションを組んできました。
 厚生労働省へ提出している夜勤実態調査で、大都市の自治体病院の中で夜勤が一番多いのが、この2‐1病棟(心臓外・内科)です。夜勤は月8日のところ、多い人は月に12日です。
 ずっと要望をあげてきたことが実を結び、現在工事が始まり、ICU開設の準備が行われています。看護師も増やして31名配置するよう要望しています。

病気と闘いながらも、生活習慣を身につける

中央手術室の入り口も工夫されている
 病院は4階建です。長期入院の子ども達には、朝入浴や着替えをさせ、学童はランドセルを背負って院内の学校へ登校します。幼児には、保育士やボランティアの人たちが一緒に遊びをする時間をなるべく取れるようにしています。雨や寒さなど天候や季節を感じながら登校し、病気と闘いながらも学習や遊びを通し、生活習慣も身につけるよう配慮しています。
 小児病院は日々成長している子どもたちの病院なので、遊びや学習ができる病院の環境がとても大切です。

職員の熱意で子どもに意欲ださせる現場の闘い

アンパンマン先生も大活躍
 症例カンファレンスでは医師・看護師・栄養士・リハビリ・心理・学校の先生など関連スタッフが集まり、子どもの治療や看護、生活を支える方針を話し合います。
 外来診察や検査に医師や技師がアンパンマンのお面をかぶり、子どもの心をときほぐして診療している姿もあります。
 病気とたたかう子どもさんと家族を大切に考えている姿勢を院内のいたるところで感じながら、病院をあとにしました。



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