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こんな職場、こんな仕事
第17回
住宅局支部
東京都住宅供給公社
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今月は渋谷駅から歩いて10分弱のところにある東京都住宅供給公社を訪問しました。都市整備局から派遣されている岡野係長と住宅局支部の染谷執行委員、東京都住宅供給公社の職員組合副委員長の竹内さんから、時間を割いていただいてお話を伺いました。
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住宅管理業務の9割が供給公社へ |
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東京都住宅供給公社は都市整備局から受託して、都営住宅26万戸の管理を行っています。
住宅供給公社は本社と4つの地域支社と更に地域に設置されている地域窓口センターがあり、居住者との接触は窓口センターで行っています。
02年4月から住宅供給公社の管理業務が幅広く拡大して、滞納家賃の収納は支社の外勤の嘱託員が住宅を訪問しています。
26万戸の都営住宅の管理をする各地域窓口センターは地域的に偏在しており、西新井窓口センターは所轄住宅戸数が大きく、月初めや月末、休み明けの時には長蛇の列ができます。 |
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正規職員の削減と安上りの雇用へ |
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02年4月から、家賃の減免申請、同居人の申請、名義人の変更など各種申請手続きなどの都市整備局から受託する住宅供給公社の業務が拡大しながら、一方では都当局の監理団体に対する定数削減や組織の縮小が仕掛けられているため、住宅供給公社の職員の負担が過重になっています。さらに、住宅供給公社の常勤の正規職員が人材派遣職員に替えられていることなども、正規職員の過重を一層大きなものにしています。
各地域窓口センターには窓口係、相談担当、工務係の3つの係があり、窓口係は各種申請を受け付けるお客と接する係ですが、正規職員は係長と他に1名の職員だけで、あとは人材会社の派遣職員や嘱託員が3〜4名いて構成されています。住宅供給公社全体の職員数は嘱託員や人材派遣職員も含めて1000名、都の派遣職員はそのうちの20名程度です。03年度で見ると正規職員は580名、人材派遣職員244名、嘱託員205名、契約社員53名です。契約職員は常勤と同じ勤務時間で職員の扱いになっていますが、しかし、正規職員の賃金が下げられるとそれに伴って、募集要項で示されていた給料月額が4月に採用されるときに一緒に一方的に下げられてしまう状況になっています。契約社員は若くてよく働いていますが劣悪な条件におかれています。
都営住宅は政策的に使用料が決められるが、公社住宅は建設費を加味して家賃が設定されるので、料金の考え方が全然ちがいます。その結果、都営住宅は老朽化がすすんでいても、国の補助金も削減されるなど修繕の経費が政策的につかないために、修繕がすすまず危険の方も増えています。都営住宅の建て替えは年間1800戸の割合で建設年度に従いすすめられ、現在、昭和30年代建築のものが行われています。 |
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