都庁職第53回定期大会
保健医療職場等の組合員の奮闘に敬意
都立病院・公社病院の独立行政法人化に反対
都庁職は2020年4月、第53回定期大会を開催しました。今年の定期大会は3月に開催予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえこれを延期とし、書面による開催となりました。そのため、執行部からの一般経過報告、組織財政検討委員会答申報告、各会計決算報告、会計監査報告及び第1号議案から第4号議案の提案は、全て文書で代議員に示されました。その上で、代議員からの文書発言に対しての執行部答弁を文書で行った上で、各報告の承認と2020年度運動方針及び予算等の採決を投票で確認することで決定しました。
関根委員長は「第53回都庁職定期大会の開催にあたって」を各代議員に送付し、4月7日に緊急事態宣言が発せられた下で定期大会開催が困難な状況にあることを踏まえ、都庁職運動を停滞させないために、定期大会を書面での開催としたことについて理解を求めました。また、都庁職としても、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が一刻も早く収束に向かうよう最大限の努力をしていく決意が示されました。都民の安全等を確保する責務を踏まえ、保健所やコールセンター等への派遣などが行われている厳しい状況の中でも、組合員が都民生活を守るために奮闘することを求めました。とりわけ、医療関係職場の組合員には、感染リスクのある中での職場での奮闘に敬意を表しました。その上で、感染症医療をはじめとする行政的医療の在り方が問われている中、当局が3月31日に発表した「新たな病院運営改革ビジョン」において、都立病院・公社病院を一体的に独立行政法人化への移行することとし、2022年度内を目途に法人を設立することを発表したことに対し、都庁職が反対を表明したことを紹介。地方独立行政法人化阻止に向けて、組合員・職員への署名の取組を訴えました。そして、今年の賃金闘争を巡っては、人事院の民間給与実態調査が延期されたことにより、人勧の時期がずれ込むことが想定されていること、定年延長を含めた人事制度全般の見直しも引き続き大きな課題であることを報告。これらの課題を踏まえつつ、先が見えない状況だが賃金労働条件の改善、安心して働き続けられる職場環境の確保、都民生活の向上に向け全力で奮闘する決意が示されました。
大会は、先ず議長として病院支部の大利代議員と福祉保健局支部の佐藤代議員が選出され、書面による議事進行が行われました。
前大会以降の活動報告として一般経過報告、組織財政検討委員会答申報告、各会計決算報告、会計監査報告が代議員に書面で示されました。各報告は、全員一致で承認されました。
また、第1号議案「都庁職組合費に関する規定の改正(案)」、第2号議案「2020年度都庁職運動方針(案)」、第3号議案「2020年度各会計予算(案)」、第4号議案「特別執行委員及び顧問の選任(案)」が代議員に提案されました。
運動方針案に対しては、1名の代議員から文書発言が提出され、答弁と併せて代議員に配布されました。
代議員からの発言は、会計年度任用職員の労働条件改善に関して、支部・局交渉によって賃金水準を引き上げることが極めて困難な状況にあることが報告され、都庁職における交渉を求める意見が示されました。次に、新型コロナウイルス感染症に関する事業で前例のない新規事業を円滑に遂行する余力が無いことやホテル療養や相談センターへの各局職員の動員などを踏まえ、職員への専門的な教育などについて、都庁職と当局による協議を求める意見が示されました。
都庁職からの答弁では、会計年度任用職員の労働条件改善について、現在の交渉ルールを踏まえた上で、都庁職から当局に対して、支部・局交渉の結果を尊重するよう申し入れを行っていることが説明されました。また、新型コロナウイルス感染症に関する事業については、当局が管理運営事項として取り合わない状況ではあるが、安全確保等について、窓口折衝で必要な申し入れを行っていることが示されました。
第1号議案から第4号議案に対する反対意見はなく、全ての議案が可決されました。これにより2020年度の要求実現を目指す闘いを、都庁職全体で一丸となって展開していく方針を確立することができました。
最後に、議長によって大会成立の報告及び投票の結果の報告が行われ、大会で審議すべき報告と議題は、全て承認・可決されたことが代議員に示されたことで、大会は終了しました。
新型コロナウイルス感染症の拡大という状況で、書面による大会開催となりましたが、各代議員の大会運営へのご協力と、大会議長と大会役員のご奮闘で円滑に議事運営が行われたことに、感謝申し上げます。
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