都庁職(東京都庁職員労働組合公式サイト)

伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
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都庁職新聞
 
都庁職第1回本部委員会を開催

 

今年こそ全職員の賃金引上げを
秋冬闘争に向け当面の闘争方針を決定

 

 2019年7月18日、都庁職は第1回本部委員会を開催し、今年3月の都庁職定期大会以降の取組み等の経過を確認するとともに、当面の闘争方針を全会一致で決定しました。

 本部委員会の開催にあたり、関根執行委員長が冒頭に挨拶を行い「都庁においても4月から超過勤務命令の上限が設定されており、36基本協定の改定では、これまでの月当たり休日労働を除き30時間とされていた上限が、休日労働を含め45時間とすることとなった。都庁職は交渉で、超勤縮減の方向性に逆行しないよう求めるとともに、基本協定の上限時間はあくまで枠組みであり、支部・局協議等で上限時間を引き下げた個別協定を締結することを認めさせた。都はこの間に超勤縮減の取組を行ってきたが、昨年度の超過勤務は前年実績を9・5%も上回った。抜本的な対応が必要だ。適正な人員配置となっていないことは明らかだ。
 人事委員会要請において、都庁職は、長時間労働の是正に向けて、人員措置も含めた抜本的な超過勤務縮減について勧告・意見を行うことを要請した。
 都知事が唐突に発表した都庁完全オフピークは、予算要求や定数要求等の業務が集中する時期であり、職場実態をまったく顧みないもの。時差勤務の拡大やテレワークは多様な働き方を提示したものだが、オリ・パラを口実に変質されてきているのは大問題で、都政運営にも重大な影響を与える。小池知事の独断専行ではなく、民主的な都政運営が求められる。
 賃金闘争については、昨年3年連続で例月給の改定が見送られた。今年こそ全ての職員の給与引上げを実現していく。1・2級職の給与水準の見直し阻止、再任用職員処遇改善、定年延長、島しょ勤務職員の不利益解消、臨時・非常勤職員の処遇改善等の課題がある。8月に人事院勧告、10月に都人事委員会勧告が予定されており、賃金闘争が本格化する。各支部・職場組合員一体となった取組をお願いしたい」として、旺盛な議論を呼びかけました。

 

知事のトップダウンは職場実態を無視するもの

 

 当面の闘争方針は、3月開催の第52回定期大会後の36協定改定・超勤縮減に向けた取組等や夏季一時金闘争での取組を踏まえ、現時点での到達点を確認し、具体的な運動の課題と進め方を確立し、本部・支部一体での運動の前進を提起しています。
 当面の闘争方針では、国政の情勢として、安倍首相の政治の私物化、不正統計問題、相次ぐ閣僚の暴言による辞任など国民不在の政治姿勢を糾弾。参院選挙では、改憲阻止、安倍政権の退陣が求められているとしています。
 都をめぐる情勢では、今年3月の「2020改革プラン〜これまでの取組の成果と今後の進め方〜」で「しごと改革」として、総務事務センター(仮)の開設、RPAによる作業自動化の実証実験、テレワーク拡大、フレックスタイム制・変形労働時間制導入等が掲げられています。「見える化改革」では、民間活力の活用、コンセッション方式・PFI・地方独法制度・指定管理者制度活用が掲げられています。また、各局事業に対する「政策評価」の導入や政策連携団体の「活用戦略」「経営改革プラン」を公表するなど都政改革を推進するとしています。
 「2020改革プラン」は安倍政権が掲げる公的サービスの産業化の具体化であり都政リストラである事を指摘。更に小池知事が「新たな長期計画」の策定に着手し、都庁組織や行政のあり方も含めた検討を行うことを批判。唐突に発表された、都庁完全オフピークは、知事のトップダウンで職場実態を全く顧みないものと糾弾しました。
 また、2018年度の超勤実績は前年を9・5%も上回っており、今年度から超過勤務命令の上限が設定を担保するためにも、人員確保を含めた実効性のある取組みが必要であることを指摘しました。
 公務員の定年延長では今後の人事院勧告と国の動きが、東京都の制度設計にも影響を与えることが予想される状況であることを報告しました。

 

3年連続の給与据え置きを今年こそ打破する闘いを

 

 闘争方針の闘いの課題と進め方では、都労連統一闘争と都庁職の取組を提起しました。
 都労連課題のうち、定年引き上げを巡る状況、行(一)1・2級の給与水準についての都側と人事委員会の不当な態度、2020年4月開始の会計年度任用職員制度導入に向けた具体的な運用の準備などについての状況を説明。
 都人事委員会に対し、精確な民間賃金の反映と生活給の原則に立った勧告を求め、不当勧告を行わせないことが重要であり、都労連各単組と共に、組合員の期待に応える賃金改善闘争の取組を提起しました。
 人事制度の改善については、専門性を磨いた職員の正当な評価と処遇の改善のために、複線型人事制度の確立・拡充を求めていきます。
 現業人事制度改善については、「1級のまま退職」が出ない制度を目指し、同時に不当な給与水準の回復を目指します。
 高齢期雇用制度については、都の実状にあった定年延長を求めています。また、定年制延長の議論を待つことなく、再任用職員が東京で生活できる賃金水準を確保できるように労働条件の改善を求めていきます。
 臨時・非常勤職員の処遇改善では、2020年度から開始される会計年度職員制度の賃金水準の抜本的な改善を求める取組みとともに、新制度開始を待つことなく、臨時・非常勤職員の処遇改善を直ちに行うことを要求していきます。
 都庁職課題では、福利厚生・労働環境改善要求の実現に取組みます。職員住宅については使用料改定の時期であり、使用料改善と合わせた要求を、自治会と連携し、集約していきます。
 障害者の雇用及び労働条件の改善に関する要求については、障害をもつ組合員懇談会実行委員会での議論とこの間の取組を踏まえて要求を集約し、要求書を提出します。
 非常勤職員・臨時職員等の労働条件改善では、各職場・職種の専門性や困難性、職責等に対応した処遇改善の実現を求めていきます。
 島しょ勤務職員の処遇改善では、島しょ組合員の要望や意見を集約し、当局に求めていきます。
 「都庁働き方改革」に対する取り組みについては、「フレックスタイム制」等の「柔軟で多様な働き方」についての早急な検証を求めます。また、実効性のある超勤規制、休暇制度等の改善、権利取得が可能な人員配置を求めています。
 超勤縮減・36協定改定の取組は、今後も当局と継続的に議論を行います。
 予算・人員については、都側は、管理運営事項で交渉事項に該当しないとする姿勢を示しています。しかし、職員の勤務条件に密接に関連している事項として、副知事依命通達・局要求・知事査定公表の際に、都庁職は内容の説明を受ける対応を続けています。これを踏まえ、庁内世論へ働き掛ける宣伝行動等を継続していきます。支部・局関係では、これまで行ってきた取組を継続・発展させ、それぞれの職場の事業執行体制を確立する取組が重要です。都庁職は、各支部の取組が一層進むよう、各支部の協力を受け、問題意識や情報を共有化することで、必要に応じ機動的に取り組める体制を構築します。
 都庁職組織・財政強化の取り組みについては、都庁職組織財政検討委員会において、財政面や組織強化の課題を中心に議論を行うことが提起されました。

 

決定した闘争方針に基づき本部・支部が一体で取組む

 

 経過報告と方針案の討議において、各支部の6人の本部委員から、会計年度任用職員制度と臨時・非常勤職員の処遇改善、「見える化」問題、都庁職規約、超勤上限規制、働き方改革、「都庁完全オフピーク」、36協定改定について、発言がありました。
 執行部からは、質問と意見に回答するとともに、闘争方針を補強する意見を受け止めて今後の各取組に活かしていく旨の答弁を行いました。
 経過報告と当面の闘争方針は、全体の拍手で決定されました。
 都庁職は決定された2019年度当面の闘争方針に基づき、本部と支部が一体となって、今後の諸闘争と諸課題への取組みを行っていきます。

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