都労連第73回定期大会
闘争の力の源泉は単組の結集
6月21日、都労連定期大会が開催され、2018年度運動方針・予算などが決定しました。
都労連西川委員長は大会冒頭に「6月18日の大阪府北部を震源とする地震で亡くなった方のご冥福をお祈りし、被災された方々にお見舞い申し上げる。都労連も支援に取組む。昨年の確定闘争は一体解決に執着する都側の強行姿勢で、回答指定日を超えての異例の継続交渉となった。しかし、統一と団結で闘争に結集して頂いた。結果は厳しい不満の残る内容も含まれていたが、自主決着を図ることができたとして一定の総括をしている。都労連闘争の力の源泉は単組の結集にある。米朝トップ会談が非核化と平和への第一歩となることを望む。安倍首相は北朝鮮の敵視政策に縛られ情勢に立ち遅れ国難をもたらしている。さらに1年以上も安倍首相が疑惑の渦中にある。民主主義の根幹が問われる。働き方改革を通すため、国会が延長された。労働組合は、問題の本質を伝える使命を担っている。小池知事は2020改革の実効性を高めていくとしているが現場実態を軽視しており、警戒して行きたい。定年延長を見据えた取組など課題は多岐だ。都労連は全力を尽くしていく」旨の挨拶をしました。
行(一)1・2級の
見直しは言及させない
運動方針は、私たちを取り巻く情勢として混とんとする国際情勢の中で対話による解決こそが求められていること、国政の私物化の中で公正で民主的な公務員制度が求められている中、「働き方改革」、2020改革プランに基づく小池知事の改革などの報告と分析がありました。
闘争課題として、大幅賃上げと賃金水準の引上げに繋げる人事給与制度の改善が掲げられました。人事委員会に対する取組を強化し、行(一)1・2級の見直しに言及させず、首都圏で暮らす職員の生計費と都内民間労働者の賃金水準を的確に反映した賃上げ勧告を実現する闘いが重要であることが提起されました。
また、臨時・非常勤職員の処遇改善では、地公法などの改正は不十分であり、都政の重要な役割を担う臨時・非常勤職員の処遇改善を図る取り組み強化、改正法の施行を待たずに、改善した報酬額と一時金相当額を支給させるための闘いが提起されました。
高齢期雇用制度の改善では、定年延長を巡る国の動向、都における論点整理のための労使の意見交換の状況の報告がされました。60歳以上の給与水準を引下げないことを明確にしつつ、労使合同現場調査を行い、論点を整理して、労使交渉での議論を進める方針が提起されました。
その他の課題として、労働時間短縮、ワーク・ライフ・バランスの推進、福祉関連要求実現、メンタルヘルスやハラスメント対策、労働基本権の確立、安倍政権の暴走を止め日本国憲法、平和と民主主義、民主教育を守る闘い、労働法制改悪反対、脱原発を実現し、エネルギー政策の根本的転換をめざす闘い等の課題への取組が提起されました。
運動方針案と予算案に対する一括質疑では、6名から発言がありました。
都庁職の鎌滝代議員は「都では国や特別区と違い2年間ベースアップはなく、社会情勢を考慮し今年こそ月例給増は最重点課題として取組みが必要。超勤縮減は当局の取組では効果がみえず、長時間労働による過労死が社会問題となり時間外労働の上限規制が急務だ。都庁職は、超勤縮減を前提に36協定を結ぶことができた。非常勤職員の会計年度任用職員への移行は2年を切り喫緊の課題である。特別職と一般職、各単組意見をふまえ制度検討が必要になっている。庁内喫煙場所廃止等について、報道を先行させる知事の手法は、労使の信頼を損なうものだ」と発言しました。
2017度の経過報告と決算報告が全体の拍手で承認され、2018年度運動方針、予算などは全体の拍手で決定されました。
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