都労連第72回定期大会
要求実現にぶれずに進む
6月21日、都労連定期大会が開催され、2017年度運動方針・予算などが決定されました。
都労連西川委員長は大会の冒頭に「都政の混乱はかつてない。昨年の確定闘争は困難を極めたが公共サービスと公教育を停滞させない職場の力が自主決着に結びついた。安倍首相は2020年の憲法改悪を表明した。断じて許さない闘いを確認したい。2017年骨太方針、国による地方の統制には警戒心を持っていく。国の働き方改革には労働者の声が届いていない。生活を支えるために基本賃金の引上げが必要だ。原発脱却と被災地の復興に目を向ける必要がある。小池知事は都議会で都政の体質を変えると表明した。民主的都政に繋がるか職員の働きが報われるか見極める必要がある。都議選に注目が集まっている。都労連は要求実現の為にぶれずに進む。課題は山積だが闘う方針確立のために議論をお願いしたい」旨の挨拶をしました。
2017運動方針等を決定
2016年度経過報告と決算報告、会計監査報告は、対都闘争などの取組みを中心に報告が行われました。
運動方針の提案は、最初に私たちを取り巻く情勢として混とんとする国際情勢の中で際立っている日本政府のアメリカ追随、立憲主義の破壊と憲法を無視した安倍政権の暴走、アベノミクスと「働き方改革」、小池知事が進める都政改革などについての報告と分析がありました。
次に都労連闘争の課題として、大幅賃上げと賃金水準の引上げにつながる人事給与制度の改善が掲げられました。その中で、退職手当を巡って人事院が官民の退職給付水準の比較結果に基づき、国家公務員の退職給付水準の見直しを行うことが適切との見解を表明している。都側から国の動向を注視しつつ、都の制度等に合わせた検討を進めていく必要性があるとの考え方が示されたことから、退職手当水準の引下げを許さない闘いが大きな課題になることが示されました。また、人事委員会に対する取組を強化し、行(一)1・2級の見直しに言及させず、首都圏で暮らす職員の生計費と都内民間労働者の賃金水準を的確に反映した賃上げ勧告を実現する闘いが重要であることが提起されました。
また、臨時・非常勤職員の処遇改善では、地公法及び地方自治法改正は不十分で、都政の重要な役割を担っている臨時・非常勤職員の処遇改善を図る取り組みの強化、改正法の施行を待たずに一時金相当額を支給させるための闘いが提起されました。
さらに課題として、高齢期雇用制度の改善、労働時間短縮、ワーク・ライフ・バランスの推進、福祉関連要求実現、「働き方改革」に反対し労働法制の改悪を阻止する闘い、安倍政権の暴走を止め日本国憲法、平和と民主主義、民主教育を守る闘い、脱原発を実現し、エネルギー政策の根本的転換をめざす闘い等の課題への取組が提起されました。
運動方針案と予算案に対する一括質疑では、6単組6名から発言がありました。
都庁職の山下代議員は「36超勤の基本協定改定交渉を行った。過労死水準を超える特例の上限設定の改善は進んでいない。千名近い長時間労働面接対象者がいる。今後も状況の是正に取組む。
20時定時退庁で本庁の残業は3・5%減ったが事業所は3・2%増となった。トップダウンだけでは超勤縮減は進まない。ワーク・ライフ・バランスでは「多様な働き方」の推進がされている。単組として「フレックスタイム制」などの解明に緊急に取り組んだ。有給休暇の取得促進についても検証していく。地公法と自治法が改正され、非常勤職員の処遇改善は大きな課題となっている。複線型人事制度の確立等も引き続き取組をお願いしたい」旨の発言を行いました。
2016年度の経過報告と決算報告及び会計監査報告、2017年度運動方針、予算などが全体の拍手で承認・決定されました。
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