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伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
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都庁職新聞
 

切実な要求実現を
病院支部

都立病院は24時間365日
稼働しています

 

防疫手当の拡充を

 今年度は、3年ぶりに、特殊勤務手当の改善闘争が行われています。
 病院支部は、昨年夏から特殊勤務手当の改定の要求を練り上げてきました。
 ここ数年、毎年のように海外では新規の感染症が発生しています。昨年のMERSそして、一昨年のエボラ出血熱は皆さんの記憶にも新しいと思います。MERSもエボラ出血熱も防疫手当の支給対象にすでに入っています。しかし、問題は金額です。今までも、例えば結核などは防疫手当の対象になっていました。
 エボラ出血熱は治療法が確立している結核とは違い、感染すれば死に至るかもしれない病気です。エボラ出血熱の患者さんが現れた時、都立・公社病院で働く私たちが治療・看護に当たるのは当然の使命であると考えています。
 まさに「著しく危険で困難」な業務を行う者に十分報いる特殊勤務手当でなければいけないと考えます。

放射線・有害物等取扱業務手当の拡充

 ここ数年の抗がん剤治療は大きく進歩しました。今では多くの患者さんが外来で抗がん剤治療を受けています。患者さんには薬である抗がん剤は、健康な人には毒として作用します。
 抗がん剤の取り扱いについて、欧米では30年ほど前から医療労働者を抗がん剤の暴露から守る取り組みがなされてきましたが、日本では取り組みが非常に遅れています。
 抗がん剤を調剤する薬剤師が、抗がん剤に暴露することなく作業できるように作業台や室内環境、個人防護具を整備することは当然です。しかし、作業環境が整備されたとしても、専用の作業台に向かって個人防護具をつけてミスの許されない抗がん剤の調剤業務をおこなうことは、やはり「著しく危険で困難」な業務に当たります。
 また、こうして準備された抗がん剤は、最終的には看護師の手で患者さんに点滴されます。抗がん剤の入った点滴ボトルに点滴セットを準備するとき、針の抜き差しに伴い抗がん剤が漏れ出す可能性があります。また、抗がん剤治療を受けている患者さんの尿から抗がん剤が検出されることがあります。
 抗がん剤治療を安全に行うためには、調剤から最終的な治療場面まで抗がん剤の暴露を避ける労働安全衛生の取り組みが必要で、その上でなお、抗がん剤治療に従事することは「著しく危険で困難」であると私たちは考え、放射線・有害物等取扱業務手当の拡充を求めています。

夜勤の特勤手当の充実を

 「夜勤には発がん性がある」。こう言われても「本当なの?」と思われる方がほとんどだと思います。実は、WHOのがん研究専門機関である国際がん研究機関(IARC)が指摘していることです。
 しかし、夜勤が大変なのは、発がん性の問題ばかりではありません。日本国内で、夜勤を行っているのは、おおよそ労働者の20%、多くて25%と言われています。日常生活は、日勤者のサイクルに合わせて動いているのです。
 そのために、夜勤者は健康ばかりでなく、生活面でも夜勤のリスクを負うことになります。
 例えば、家族がいれば、夜勤明けで帰宅しても、すぐに寝てしまうことはできないかもしれません。また、夜勤に出ている間、介護や育児を誰かに負担してもらうことが、必要になるかもしれません。
 このように、夜勤は健康面ばかりでなく、生活面でのリスクもあるのです。ですから、日本では「夜勤は複数で月に8回まで」が、原則とされてきました。健康面・生活面でのリスクを考えたとき、月8回が上限なのです。
 ところが最近、様々な要因が重なって、月9回から10回、甚だしい時には12回に及ぶような夜勤負担が発生するようになってしまいました。しかし、私たちの夜勤手当は削減された結果、何十年も前の水準に逆戻りしています。
 私たちは、夜勤手当の大幅な増額と併せて、夜勤回数が9回以上になった時に手当を上積みするようにも求めています。
 これら切実な組合員の要求が実現できるように、病院支部は、都庁職の皆さんと固く団結し運動を進めていきたいと思います。

 

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