都庁職(東京都庁職員労働組合公式サイト)

伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
HOME 都庁職へようこそ 見解 都庁職新聞 ギャラリー リンク
HOME > 都庁職新聞 > 2015年1月号
都庁職新聞
 
要求実現闘争の前進で勤務条件の改善を実現しよう!

 

非常勤職員の労働条件改善!
育児、介護の社会化で真のワーク・ワイフ・バランスの推進を!

 

地域手当の本給繰り入れを
経済支部

 

職員による海洋観測風景
指導員による栽培指導
八丈フルーツレモン

 2014確定闘争では、ベア・ボーナスが勧告通りとなり、oかながらも例月給・特別給が引き上げられました。しかし、「給与制度の総合的見直し」により、今年4月からは基本給が平均1・7%引き下げられることになりました。
 特に中高年齢者にとっては、マイナス幅が大きく、不満の声が大きくなっています。大学生などを抱える家庭にとっては、お金のかかる時期であり、消費税の引き上げもあり、家計のやりくりが、大変だとの悲鳴が聞こえています。

 

監督職制度、多くの職場で疑問の声

 

 また、大きな課題となった監督職制度については、多くの職場で疑問の声が上がり、今後の業務運営に影響が出るのではないかと懸念しています。今までの制度のどこが悪くて、どのようにしていきたいのか明確にならないまま導入が決まり、職員は困惑しています。新監督職制度によって、職場によっては、課長代理が半数近くを占め、移譲される権限が誰にどのように割り振られるのか不安があり、どうやって職場で整合性をとっていくのか、根本的な課題が残っています。
 経済支部では島しょで働く職員も多く、今回の地域手当の見直しについて、さらなる格差拡大に繋がるものだという声があります。島しょの商品の値段は、内地と比べて割高であり、必需品である車のガソリンの価格もかなり高くなっています。また、島しょという地理上、台風の災害も受けやすく、職員は先頭に立って、奮闘しています。当局は赴任を促すよう良い部分だけをアピールしていますが、賃金が下がり生活が大変では、あえて希望する人は少ないのが現状です。

 

島しょ職員は本給の引下げだけが適用

 

 今回の内容では、内地だけが地域手当の引上げとなり、島しょの職員には、本給の引下げだけが適用されます。一部異動保障の改善がされていますが、職員の中には長期間あるいは複数回赴任する職員もおり、根本的な改善にはなっていません。退職手当にも影響を与えることであり、地域手当の本給繰り入れを求めていきます。
 経済支部は、都庁職に結集し、引続き要求実現に力を合わせて闘っていきたいと思っています。

 

非常勤職員の均等待遇の実現を!
福祉保健局支部

 

 2014年賃金確定にあたって、福祉保健局支部は都労連、都庁職に結集し、要求実現に向けて交渉の後押しをすべく諸行動に取り組んできました。
 さて、賃金確定闘争で、我が支部が特に重点課題にしたのは非常勤職員に関する課題(一般職非常勤制度)でした。確定闘争中に非常勤対策委員会を開催し当局提案に対しての学習会を行うとともに、妥結後も拡大対策委員会の開催や、懇親会・交流会等も開催し、課題の共有に努めています。

 

抜本的な改善がなく、落胆の声も

 

 当該である専務的非常勤組合員から特に懸念が出されていた「兼業・兼職」については、「弾力的対応」を勝ち取りましたが、「都労連との確認はあっても、手続きに際して職場の上司から嫌みを言われたり厭な思いをするのではないか」との危惧や、報酬の改善や雇用期間の制限や休暇制度等抜本的な改善が全くなかったことについては「一般職ということで少しでも常勤と同じくなるかと期待していたが、何も変わらないのか」「専門性は評価されるのか」と当該組合員から落胆の声が届いています。また、本来なら来年度の意向を確認するこの時期に一般職非常勤に設定される職種等具体的なことが示されていないことへの不安も出ています。

 

当局が誠意を持って対応することを求める

 

 福祉保健局支部内には多くの専務的非常勤職員が働いており、各現場・各事業において専門性や継続性をもって常勤職員と一体となって働いています。都労連と当局の間で非常勤職員の労働条件について交渉事項としたことは大きな前進ですが、共に働く組合員の課題として、引続き単組である都庁職に対し、都側が誠意を持って対応することを強く求めたいと思います。
 また同時に、多くの非常勤職員が同じ労働組合の仲間として共に運動を進めていくことも重要です。「差別の実感」は当事者でなければわかりません。非常勤職員の「しんどさ」を常勤職員が共有する運動をすすめていくことが必要です。
 今次非常勤にかかわる状況を踏まえ、福祉保健局支部は当事者である非常勤職員の仲間と共に雇用継続と均等待遇の実現に向けて引続き取組んでいきます。

 

エボラ出血熱患者受入れで要請
病院支部


 エボラ出血熱の日本への侵入が現実的問題になっています。病院支部の分会がある都立墨東、駒込病院、保健医療公社荏原病院がエボラ出血熱患者受入れの指定医療機関です。
 現場では、都立病院、公社病院で、エボラ出血熱の患者が発生した場合に受入れるのは当然と思いつつ不安が広がっています。エボラ出血熱の治療方法が定まっていないこと、感染力が強く2次感染の可能性が高いこと、感染した場合の致死率が高いこと等を考えれば職員の不安は当然です。

 

「必要に応じて情報交換したい」との回答

 

 病院支部では要請書作成に当たり、支部、分会の執行委員が学習することから始めました。そして、感染症受入病棟に勤務する職員の不安、疑問などを聞き要求書を作り上げました。現場からは「対応した看護師は、接触者として自宅に帰れなくなるのか」「体調不良の時に、エボラ出血熱患者の対応から外れたい時、希望はかなうのか」など疑問・不安は尽きません。普段からギリギリの人員で交代勤務を行っている現場では、夜勤シフトに穴を空けないように解熱剤を服用して勤務に就くこともあります。
 要請書をまとめ、11月下旬から墨東、駒込分会で要請行動に取組みました。そして12月9日に支部が病院経営本部に対して、「感染症病棟勤務だからと言って、エボラ出血熱のような疾病に対応することを想定していたわけではありません。業務を命じるにあたり丁寧な説明を行うこと、十分な研修を行うこと、対応が長期化した場合、他院からの応援体制をとるのかなどを明らかにするように」との要請を行いました。経営本部から2次感染の不安などに関して「職場の安全を守るのは本部の役割、今後も必要に応じて情報交換などをしていきたい」との回答を得ました。エボラ出血熱患者を受入れるならば、労働条件に想定外の事態が発生することが予想され、労使ともに臨機応変に対応していかなければなりません。12月9日の要請行動はそのための第一歩でした。

 

職員を守る事が病院の使命を果たす事に繋がる

 

 また手つかずの問題があります。例えば看護現場の交代シフトの問題です。諸外国ではありえない16時間夜勤や、勤務間のインターバルが8時間未満である日勤‐深夜、準夜 ―― 日勤などがあります。体力を消耗させる交代シフトでエボラ出血熱に対応するのは、従事する職員の感染リスクを高めることになります。
 病院支部は、従事する職員の安全も守ることが、都立・公社病院の使命をはたすことにつながるという確信をもって2015年も奮闘していく決意です。

 

必要な定数と組織の確保を
建設支部

 

環状2号線(港区新橋)

 建設局は東京都が行う公共事業の多くを担っています。幹線道路の整備、水害から生命と財産を守る河川整備、憩いの場を提供する公園整備、そして、これら道路、河川、公園の維持管理を行っています。これらの業務を事務職、土木・建築・機械・電気・造園などの技術職、そして、現場の第一線で頑張っている現業職など多くの職種からなる約2、300人の職員が都民サービス向上を目指し努力をしています。
 最近、公共事業に対する考え方が厳しくなり、その事業がなぜ必要なのか説明責任を問われることが多くなりました。また、高度成長期に建設した道路・橋などの更新時期が迫る中で対処型から予防型へという維持管理手法の変化もあります。

 

これ以上の定数削減は限界だと悲痛な声

 

環状6号線(渋谷区)

 ここ数年来、仕事をとりまく環境の変化があるにもかかわらず、必要な定数、組織が手当されないまま更なる定数削減が行われた結果、超勤が恒常化し、職場からはこれ以上の定数削減は限界だと悲痛な声があがっています。これらの声に応えるためにも必要な定数、組織の確保は不可欠と考えます。
 建設支部は定数、組織要求について支部課題としてまとめました。その課題の中身についていくつか列挙すると(1)道路、河川、公園の整備、維持管理に対する必要な定数、予算の確保(2)道路の巡回点検業務の直営堅持(3)指定管理者制度の検証(4)様々な業務で行われている委託業務の拡大阻止(5)オリンピック・パラリンピック大会開催に伴う関連事業に対する定数確保などです。これらの課題は現場の切実な要求を踏まえたものですが局要求には反映されず、定数削減が継続して行われています。その背景に副知事依命通達や総務局長通知があることは言うまでもありません。
 今、労働組合を取り巻く状況は大変、厳しいものがあります。支部においても役員のなり手がいない、組織率の低下など困難な問題を抱えている中、その取り組みが支部の喫緊の課題となっています。

 

組合員の要求に応える活動を進めていく

 

 支部は12月5日に定期大会を開催し新たな役員体制をスタートさせました。今後、既存事業の他にオリンピック・パラリンピック大会に向けた都市基盤整備、高度防災都市づくりの推進など局事業は拡大の一途にあります。支部課題について困難が伴いますが、新執行部は組合員の要求に応える活動を進めていきます。

 

課長代理設置で取組を
本庁支部

 

 昨年の賃金確定闘争で、給与改定や昇給制度の見直しなどについて職員の高い関心が集まったのはもちろんですが、それと同等、あるいはそれ以上に、職場からの「どうなるのか」という声がやまなかったのが監督職制度の見直し ―― 3・4級職を廃止し、新3級職として課長代理を設置するという当局提案でした。
 ニュースなどで状況を伝えるたび、「なにそれ」「本当なの?」「信じられない」という声が次々に起こり、それが不安の連鎖となって各職場に広がりました。

 

職場によっては、職員の半数が課長代理に

 

 そもそも課長代理という職がどういう位置付けなのかという疑問、新たな職責や付与される権限はどういうものなのか(管理職ではないのに管理職の立場に立たされてしまうのか)、4級が廃止になったあと課長補佐の職員の給与や処遇はどうなってしまうのか。
 都人事委員会が、労使協議中の事項にもかかわらず、当局を後押しするように新3級職の給料表を勧告したことにも「おかしい」という声があがりました。
 組織によっては、ひとつの部に所属する管理職以外の職員の半数が3・4級職という状況です。その3・4級職が全員一斉に課長代理となる。課長一人に課長代理が十人いる、そんな職場があちこちに生まれる。当局の言う組織の有機的な連携どころか、これまで係長間で保たれていた円滑な連携や情報の交換が分断されてしまうのではないか。それが、職員の率直な不安、疑問でした。

 

組合員が団結して声を上げた闘争の到達点

 

 

 結果として、職責・権限は、担任事務の範囲内で部下の出張及び休暇、簡易な事案の決定に限られました。また、統括課長代理認定制度を設け、課長補佐の現給保障を確認しました。このことは、組合員が団結した闘争の到達点です。
 しかし、今後、職場の構成や組織運営はどうなるのか、職の切替によってどんな事務手続きが発生するのかなど、疑問や不安は職場から消えていません。
 本庁支部は、新3級職の設置が職員の分断や不公平・不利益とならないこと、職場が混乱し事務が停滞する事態を起こさないことを求め、都庁職に団結して、職員の要求に沿った取組を進めます。

 

多くの組合員の参加で闘い抜く
税務連合支部

 

 2014賃金確定闘争は、人事制度見直しに係る労使協議が行われている最中に、本来中立であるはずの都人事委員会が、国に追随しかつ都側の改悪案を後押しする許しがたい勧告が行われる中で闘われました。
 とりわけ、監督職の当初見直し案は、主税局の執行体制から見ても職場実態や事務運営を無視したものであり、更には給与制度改悪を伴うもので係長級やベテラン職員を中心に怒りとともに提案そのものを問う声が湧き上りました。

 

提案を押し返したことは団結した闘いの成果

 

 主税局の執行体制は、基本が税目とその業務分野から係体制ができており、ワーキンググループ的組織では、執行体制が立ちいかないことが明白だからです。
 税務連合支部は、こうした都側の改悪提案と不当な都人事委員会勧告への怒りを背景にして都庁職・都労連に結集し、ステッカー闘争をはじめ所属長申し入れ行動などに分会・支部一体で積極的に取り組み、総決起集会には多くの組合員の参加を得て確定闘争を闘い抜きました。
 闘争の結果は、地域手当、成績率、昇給制度及び昇給制度枠の拡大、新3級の導入など厳しいものでしたが、都労連の断固とした闘いと交渉により、大幅に当局提案を押し返すことができたことは都労連各単組の団結した闘いの成果として確認することができます。

 

本部方針に基づき体制を立てて取組む

 

 しかし、当局提案を全面的に撤回させるに至らなかったこと、とりわけ昇給制度について、監督職層に3号級以下5%の昇給枠が設定されたことは、今後、業績主義拡大を許さない闘いの重要性がさらに増したといえます。
 また、今次確定闘争における妥結の特徴として、都労連において基本妥結したものの、具体的な対応が単組の課題となった事項が多く残されていることです。
 税務連合支部における主な点について言えば、(1)監督職における課長代理級間の職責差や、新設の専門区分の「専門」とは何かが明らかになっていません。また組織変更についても実態にそぐわない組織改正はさせない、職員の処遇改善となる制度になるよう求めていかなければなりません。(2)育児又は介護を理由とする時差勤務制度については、事務所ではC班を実施しておらず、極端な出勤体制は庁舎管理や組織管理の上からも課題は多く、制度導入には十分な労使協議が求められます。(3)非常勤について一般職化が想定されますがその職務に変化はあるのかなどです。
 税務連合支部は、本部方針に基づき早急に体制を立てて取組む決意です。

ページのトップへ戻るページのトップへ戻る
 

Copyright (C) Tokyo metropolitangovernment laborunion.