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伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
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都庁職新聞
 
高齢期雇用制度のさらなる改善を!


養育院支部
短時間再任用、残ってよかった

毎月の子供たちの訪問

 私は、老人保健施設で、再任用として週4日勤務で働く看護師です。来年度も短時間制度が認められ、働き続けられます。
 ご存じのように、病院と同様に、福祉施設も365日、昼夜の人員確保が必要です。私は週4日勤務になってからも、定年前と同じように、早出(1直)・日勤・遅出・夜勤(4直)、土曜・日曜勤務のローテーションで働いています。医療処置をしたり、入浴介助担当になったりとフルタイムと同じ仕事です。
 正規職員は、ローテーションの勤務人員確保が優先され、中々、連続週休が取れません。1日だけの休みで身体を休めるだけで、何も出来ませんでした。
 しかし、短時間再任用になってからは、週休が3日に増えた事で夜勤(16:30〜翌日9:30)の勤務後は、2日間の連続休みを取得できることが多くなり、ゆっくり休養しています。また、入院している父の見舞い、一人暮らしになった母の様子を見に行く機会を増やすことが出来るようになりました。
 仕事柄、長年に渡って身体を酷使してきました。週休日が多くなり、持病の腰痛治療のためにも時間を作ることができるようになって、心身の状態を補正しながら働き続けられています。

 

健康で仕事が出来る喜び感じる

 

 収入面では、任用の給与と退職共済年金が支給されています。週休と年休を合わせ、娘や孫との家族旅行を楽しむことができています。40年間、一生懸命に働き続けたご褒美と感謝し、同時に、今も健康で仕事が出来る喜びを感じることが出来ています。
  若い職員には、子育て支援の休暇制度があります。また、研修に参加して実力アップもしたくても、ローテーションの職場では勤務人員の確保が優先されてしまいます。
  若い職員を支えていくためにも、まだまだ働く体力、そして気力のある高齢期の職員を、知識や経験を活かせる職場で、引き続き活用して欲しいのです。
  ある年齢になると身体に故障も出るのは当然です。心身両面を補正しながら、仕事と生活を両立できるのが短時間勤務です。ずっと短時間勤務の制度が続くように希望します。


八丈支部
島しょ格差是正と処遇の改善を!

八丈富士の冬の晴れ間

 八丈島は東京から南へ約287キロ、周囲60キロのマユ形をした島です。人口は約八千人。温暖ですが、雨が多く、亜熱帯植物も多い島です。台風シーズンは天気予報と睨めっこしながらの仕事です。交通手段の欠航が続き、店頭から生鮮食品が消えることもしばしばです。
  総務局の八丈支庁は、八丈島から南へ約70キロの青ヶ島も管内に置き、幅広い仕事内容となっています。また、八丈支庁職員は、総務局をはじめ建設・港湾・福祉保健・労働経済・教育庁など様々な局からの赴任です。庁外には島しょ保健所、島しょ農林水産総合センター等があり、島民には少し解り難い組織形態となってしまっています。
  職員数は、削減や委託の影響で減り、現在、支庁内では約70名です。5割以上だった島出身者も、現在は2割程度。業務効率上、支障がでている状態です。

 

島出身者が5割から2割に

 

 給与面では、調整手当廃止から都内職員との格差が生じ、赴任希望者が減少しました。そのため、新規採用者の配属が増加傾向にあり、少数職場として、新たな対応が求められています。
 毎年数名の定年退職者は、体力や家庭を考え、短時間再任用を選択する人が多くいます。しかし、短時間再任用職員でも正規職員とほぼ同じ業務量。退職後の方が忙しく感じるという声も聞こえます。定数上は0・8人カウントですが、実際は0・8人分の仕事の割り振りなどありえず、0・8人分しか働かなければ、0・2人分は正規職員に跳ね返ります。少数職場では、短時間を選択しにくくなります。
 今確定闘争で、再任用職員への特地・へき地手当の支給が決まりました。職員の異動がままならぬ時に、再任用職員を赴任させるのでは、という懸念があります。また、成績率導入など、退職後も上司の査定で処遇が左右される事は、とても容認できません。
 職員減により、ベテランである再任用職員の役割は必要不可欠となっています。今後も再任用職員が働きやすい職場になるよう強く求めます。

都市整備環境支部
思いやり、思いをはせて労働組合に未来を

集会に参加する仲間

 一昨年の確定闘争以降、雇用と年金の接続を確実にする高齢期雇用制度確立は、一刻も猶予のない課題でした。これは、高齢者雇用安定法改正で、民間企業の無年金期間の対応として、定年制の廃止・延長又は希望者全員の継続雇用制度導入が求められたことが発端でした。しかし、継続雇用をしない事由として、就業規則上の解雇・退職事由と同じ内容を別途規定する事も可能だとする運用が使用者側の都合・裁量に委ねられた部分もありました。これに便乗し、都当局は、再任用制度の議論で、分限・懲戒制度改悪の提案を行いました。
 現在、支部には71名の再任用職員が在籍。知識とノウハウを発揮し、後輩へ指導・助言を頂いています。
 今確定闘争では、高齢期雇用制度は「フルタイムのみの提案がされ、当局は、交渉でもそのことに固執しました。
 再任用職員として都政の一翼を担って働いている事や生活設計を、当局が理解しているのか。再任用で働く仲間からは、怒りと同時に、組織愛も途切れかねない雰囲気も感じました。定年を迎える仲間から、一方的な提案で、第2の人生設計をする時間さえ与えない当局に憤りを感じる、という声が聞かれました。

 

家庭や地域との係り豊かに

 

 職場には、成績率・業績評価といった個人主義や競争主義が押し付けられ、仲間意識やチームワークが薄れている現実もあります。この事は、労働組合の組織率低下に繋がっています。
  社会全体の人間関係の希薄化がある一方、東日本大震災や大島の被災を見たとき、「絆」といった思いやりの精神が全世代で共有されている事実もあります。他人を思いやり、当事者に思いを馳せて真摯に考えなければ、労働組合に未来はありません。
  仲間が退職した後、新たな人生として自身の健康、家庭や地域との係わりも豊かにしながら、都庁と係わっていくのか。少子高齢化の時代に「これからの都庁、公共サービスの維持を社会にとって最も有効な制度・活用」といったワークライフバランスを踏まえ、民主的プロセスで確立すべきという声に支部も後押しされています。

 

港湾支部
高潮・津波から都民を守ります

東京港建設事務所の辰巳水門

 昨年3月末を以て定年を迎え一区切りつけて、昨年4月より再任用・短時間勤務職員として引き続き、高潮対策センターで高潮・防災業務に従事しています。
 私の職場は、江東、中央、港、品川、大田の各区という広い地域で業務を行っています。高潮・防災施設及び体制はどの様になっているか、簡潔に説明をします。
 水防とは、台風等による潮位上昇の対策、地震による津波対策を、適切且つ迅速に行い、水門・防潮ライン内側の「都民の生命・財産を守る」活動全般を表しています。
 19基の水門と4箇所の排水機を非常配備レベルに合わせ操作し、被害を最小限に留めるべく三技(主に機械・電気)職と設備管理職が結束して、施設・設備の維持管理、習熟をかねる定期運転を行い、非常事態発生に備えています。
 水門の近接地には「管理宿舎」を要し24時間体制で対応できるようにしていますが、現業退職不補充政策継続の結果、本来の設備管理職の減少で入居する現業職員が居らず今後の重要課題となっています。

 

現業退職不補充など課題山積み

 

 さて、昨日までは正規職員、今日からは再任用・短時間勤務、となったわけですが、勤務する職場が従前と同じであった為、特段な変化があるわけでもなく、「あ〜 今週からは週に一日休みがある〜」とは考えていましたが、趣味を準備したり、老後設計をしたりすることも無く、定年を向かえてしまったわけです。
  当初は、週休日の使い道を考えてしまいましたが、結局は、地元町会役員業務や親族の介護日程で何やかやと貧乏暇ナシ。短時間勤務に生活リズムなども馴染みながら、早くも1年が経過しようとしていることに、感慨を覚えています。
  昨年の確定闘争に於いて「短時間勤務」を制度として残したことは、多くの再任用職員として働く組合員にとって「働き続けること」を可能にした大きな成果といえると思います。
  人員要求の問題(退職不補充撤回など)や労働条件改善などの課題が山積です。都庁職に団結して、成果を勝ち取れる「午年」にしましょう。

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