都庁職(東京都庁職員労働組合公式サイト)

伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
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都庁職新聞
 
2014予算人員闘争に向けて新執行体制を確立

第46回定期大会 

 都庁職は10月29日、第46回定期大会を開催しました。今大会は、都人事委員会が九年連続となる引き下げ勧告を行い、来年度の再任用制度を中心に都労連が交渉中という緊迫した状況の下での開催となりました。 大会は議長団に福祉保健局支部・巴代議員、衛生局支部・矢吹代議員を選出しました。代議員からは、高齢期雇用問題に関して短時間再任用制度の存続の意見が相次ぐなど、合計20人から切実な職場要求が多岐にわたって発言され、都庁職の要求実現の闘いに向け、今後一年間の方針・予算等を決定しました。


都庁職の闘争態勢築く


 大会は、東京都人事委員会の不当な九年連続の賃金引下げ勧告を糾弾し、都労連・都庁職の諸要求実現、賃金確定闘争勝利に向けて、闘争態勢を築く中で開催されました。
 冒頭、参加者全員で、伊豆大島を襲った台風により亡くなられた方々を悼み黙とうを行い、大会当日も被災地伊豆大島の復興のために最前線で働く組合員への連帯を確認しました。その後、武藤都労連委員長、吉川特区連委員長、氏家顧問から力強い激励と連帯の挨拶をいただき、議長団選出後、議事に入りました。
 経過報告を受けての討論では、短時間再任用の存続、臨時・非常勤の処遇改善、九年連続となる不当な引き下げ勧告が職場のモチベーションを低下させていること、大幅な定数削減で現場の職員が疲弊していることなどの意見が出されました。とりわけ短時間再任用の問題は、発言した代議員全員が存続を求め職場の切実な声を代弁しました。


諸課題への取組強化を


 方針案をめぐる討論では、高齢期雇用問題、非常勤の処遇改善問題に議論が多く出されました。また今回の台風被害で明らかになったように、過酷な自然環境の中で働く島しょ職員の処遇改善の訴えや、福祉、病院職場での過酷な労働実態が報告されました。
 高齢期雇用問題では、年金支給開始年齢引き上げに伴う全員雇用と処遇の改善は、使用者の都当局の責務である。成績率の導入や分限・懲戒の適用など差別と分断は認められない。短時間再任用職員には、介護などの事情でフルタイム勤務が難しい職員が多い。短時間制度がなくなれば、これらのベテラン職員は退職を余儀なくされてしまい、若手職員への知識・技能・経験の継承などはできなくなる。夜勤職場や交代制の職場において、フルタイム勤務では働き続けることができないといった発言が続きました。
 非常勤問題では、すでに知事部局の4人に1人は非常勤、若い非常勤職員は育休制度がなく退職を余儀なくされている人もいる。非常勤の処遇改善、育児休業の実現を。5月に都知事は非常勤制度の改善を示唆する発言をした。「同一価値労働同一賃金」の原則に立ち、ともに働く仲間として非常勤職員の雇用の安定・均等待遇を基本とした都庁職運動の強化が求められるなどの意見が出されました。
 島しょからは、同じ島の職員として台風被害を目の当たりにして、すぐにでも駆けつけたいのに目いっぱいの仕事量で行ける状況にない。また、島しょと都内職員の格差が解消されていないと発言がありました。病院や福祉の職場からは、サービス残業が存在していること、独立行政法人化された職場では利用者負担増などが報告されました。
 今回の大会は、都労連が短時間再任用の職の設置を求めて交渉が続く緊迫した情勢の下で開かれました。
自治体の役割を果たさせる執行体制を求める闘い、都労連諸要求を労使交渉で自主決着させる闘いを、都庁職が一丸となって闘いぬく決意としての、今後一年間の方針・予算を満場の拍手で確認しました。
最後に阿部委員長を含む7人の役員の退任と新執行体制を確認し、大会を終了しました。


多様な高齢期雇用制度を/都庁職執行委員長 阿部孝宣


台風26号の犠牲者を悼み黙とう

 10月16日、台風26号により、東京都大島町において土石流被害で多くの死者、不明者が出るなど甚大な被害が生じています。現在も不明者の捜索、災害対策などに職員、組合員の皆さんが奮闘しています。都庁職は、被災され尊い命を奪われた方々に心から哀悼の意を表するとともに、行方不明の方々の早期救出・発見を心から願うものです。
 10月17日に東京都人事委員会勧告が出されました。例月給は九年連続引き下げ、特別給は据え置きで、意図的政治的勧告であることは明らかです。再任用職員からは「なぜ、短時間勤務を認めないのか」と怒りが渦巻いています。再任用職員は様々な事情を抱えており、圧倒的多数が短時間で働いています。多様な選択が可能な希望者全員雇用を保証する高齢期雇用制度確立が急務です。
また、国からは地方自治体に対する不当な給与削減攻撃がますます激しくなっています。こうした攻撃を許さない闘いも重要になっています。
 2020年オリンピック・パラリンピックの東京開催が決定しました。五輪開催に偏重する予算執行は、貧困や格差解消・医療や福祉など生活に根差した公務・公共サービスの低下に繋がりかねません。都当局の攻撃を打ち破り、都庁職要求の実現を目指して共に奮闘しましょう。


連帯挨拶


 総務省が地方給与削減措置の実施状況を公表し、要請に応じない自治体に個別に働きかけを行うと断言した。これは東京に的を絞った攻撃だ。都が国の圧力に屈服するなら全面的な激突になる。こうした情勢を背景に都側が頑迷になるのは確実。高齢期雇用制度要求に決着をつけ、そこに結んで人事給与制度、現業、島しょなど都労連要求実現に向けて闘う。
 今年は初めて、非常勤職員の処遇改善に向けて取り組む。公務員労働運動は厳しい状況だが、労働組合は職場からの闘いを通して鍛えられ成長する。求められるのは攻撃を許さない組織力であって、その原動力は職場の団結と活動にある。


経過報告答弁


 臨時・非常勤職員の待遇改善については、都庁職として学習会等の取り組みを初めて行ない、法制度上の問題を確認した。「管理運営事項」の壁を越え、まず労使交渉のテーブルに乗せることが課題となっている。
 若手職員に関しては、「若手勉強会」に見られる、当局の人材育成方針には問題意識を持っている。都庁職方針である「複線型人事制度」を含め、現場で安心して頑張れる制度を求めたい。
 医療現場については、予算・人員問題も労働条件の一部であるという考え方に立ち、現場で働く職員の健康維持と共に取り組んでいる。今の改革推進プランに早急な民営化は入っていないが、保健衛生医療「改革」委員会の取り組みも続け、歯止めをかけていく。
 再任用制度については使用者責任を捨てた当局の不当な態度に対して、昨年の労使実態調査も踏まえ、取り組んでいく。


運動方針答弁


 年金と雇用の接続に伴う高齢期雇用に関する再任用制度の確立について、「短時間勤務を含め多様な勤務形態と希望者全員の雇用の確保、成績率導入反対」の多くの発言を頂いた。都庁職も、定年制延長や給与水準の確保等を今後の課題としつつも、再任用のフルタイム・短時間勤務などバリエーションのある形態などの職場からの切実な都労連要求の実現に向けて奮闘していきます。
 次に、「島しょ職員の賃金・労働条件の改善」について、都庁職も地域手当の本給繰り入れなどの要求実現に向けて、十分に対応することができなかった島しょオルグを実施し、改善要求の実現に取り組んでいきます。
 また、非常勤職員等の処遇改善に関して、専務的非常勤職員への育児休業制度の導入をはじめとした処遇改善の取組を進めていきます。その組織化に関しては、各支部の実態を把握し、都庁職としての性格を踏まえ、当該支部と調整しつつ対応を検討します。
 最後に来年度の予算人員要求に関してですが、2020年オリンピック・パラリンピックの東京開催が決定しました。そのことに偏重した予算とならないよう、安全・安心な都民生活の実現をめざして、その実現に必要な人員や組織等の執行体制確立に向けて各支部の運動と連携して取組を進めていきます。


会計予算答弁


 計上しないということではない。産別との協議もあるので、ご理解頂きたい。

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