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伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
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都庁職新聞
 
職場はいま 各支部リレー〈3〉
矛盾拡がる都営住宅の建設工事
住宅支部

 住宅支部が係わる都の住宅行政は戦後の焼け跡から東京の住宅供給を担ってきましたが、現在、都営住宅建設を担当する事務所は都内19区を担当する「東部住宅建設事務所」と西部4区及び多摩全域を担当する「西部住宅建設事務所」の2事務所だけとなりました。
 石原慎太郎前知事が就任し、都営住宅の新規建設を取りやめて以来14年間新規建設はゼロのままで、今は建替建設を主とした事業となっています。
 一方、石原都政の相次ぐ人員削減方針の押しつけは住宅建設事務所での業務に大変深刻な人員不足を引き起こしました。


技術の継承が危うい

竣工に向けて整備工事中

 2008年4月、これまで東部住宅建設事務所が行っていた「建設工事の工事監理・建物の除却業務」の一部が、「東京都住宅供給公社」へ委託され、さらに2年後には西部住宅建設事務所でも公社への委託が導入されました。そのため、現在では委託先である公社がなければ、業務が進まない状況に至っています。
 工事監理委託が当局から提案された際、支部は「本来、行政が責任をもって行うべき業務である。また、これまで培われてきた技術の継承を守る事も重要である」と反対し、直営工事監理の維持と人員強化を要求しました。
 公社への委託により、(1)都住宅建設事務所の人員が減らされ、都の執行体制が著しく弱体化した。(2)多くのベテラン職員が公社や他職場に出たため、本庁組織の運営が困難になっている。(3)都と公社に業務が分かれた事による、新たな工事別協議と分担の業務が増えた。(4)現状は公社の工事監理担当の多くが都のOBであることから、なんとか仕事が廻っているが、、数年後に退職を迎えた後に深刻な状況となることが予想される。(5)都と公社工事監理とそれぞれ人員不足が深刻となる。等これまで支部が危惧した通りの問題点が浮き彫りになりました。


人員増と技術力強化を

空席が多い執務室

 当局方針では、都営住宅の建替ペースを年4千戸に引き上げるとしていますが、支部は、都営住宅の耐用年数と東京の住宅事情を考えれば、建替ペースの更なる引き上げと新規建設の復活が重要であると考えています。しかし、職場は到底このような建設規模に応えられる執行体制でないことから、人員の増加と技術力の強化が急務となっています。
 また、職員の年齢構成が歪になっており、中堅ベテラン職員の不足と職場の要となる係長級職員の不足によって、業務処理に支障をきたしています。そのため、職員構成の点でもバランスをとることが必要です。
 住宅支部は、今後も良好な都営住宅の供給に向けて、奮闘する決意です。

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