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厳しい情勢見据え
職場を基礎に闘争体制確立を
都庁職は、3月12日の第2回本部委員会で、春闘期を中心とした「2013年当面の闘争方針」を決定しました。課題は山積していますが、まず私たちの置かれた状況について、冷静に分析する必要があります。
地方自治の本旨に反する国の強制は許されない
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第2回都庁職本部委員会(3月12日) |
自民党は国・地方合わせ2兆円の公務員人件費削減を公約にしています。これを受け政府は、地方公務員の給与についても、国の臨時特例減額措置に準じた措置を要請する閣議決定を行いました。
また、2013地方財政計画でも、7月から来年3月までの間、地方公務員給与について国同様の削減を想定し、8、504億円を減額計上しています。
給与削減分のうち7、550億円については、地方債による緊急防災・減災事業と、特定の事業を対象としない「元気づくり事業費」として地方に振り分けられますが、後者の算定にあたっては過去5年分の給与水準と職員数についての削減努力に応じて加算するとなっています。
これは事実上の強制であり、地方における労使の賃金決定のあり方のみならず、地方が自らのことを自ら決定する「地方自治の本旨」さえ無視したものです。
地方自治体は、1999年以降、都道府県だけで2兆円を超える独自給与削減を行った上に、職員数も大幅に削減しているため、地方公共団体の首長等で構成される「地方六団体」も国の方針に反対しています。
東京都は地方交付税不交付団体ですが、国の要請は同様であり、加えて義務教育費国庫負担金の削減は教員の賃金に直接影響します。
猪瀬知事は、都議会答弁において国を批判し、東京都は「自らの判断で適切に対応していく」と述べています。都庁職は情勢を正しく捉え、組合として、何時でも闘うことが出来る体制を構築する必要があります。
労使交渉で決めるには組織強化が不可欠
都庁職は、2月21日、各支部支部長・書記長を対象に、この間の闘争総括と組織・運動の強化を行うための「都庁職総括会議」を開催しました。
同会議では、賃金確定・特勤闘争における戦術のあり方や、予算人員闘争の進め方、組合加入の促進等の組織強化、財政基盤確立等の4つの柱を中心に率直な議論が交わされました。
各支部からは、人員削減等で困難な環境となっている職場での組合活動を行っていく苦労・工夫や、都庁職本部との連携の在り方について、また新規採用者や局間交流者、非常勤職員の組織化などについて、率直な意見交換を行いました。
通年的に闘われた都労連闘争や特勤手当闘争では、いずれも戦術行使を準備しましたが、私たちの労働条件や職場の在り方について、労使で交渉し決めていくためには、今後とも組織強化が不可欠であることを確認しました。
「当面の闘争方針」を基本に諸課題の取組強化を
主な課題として、2012都労連闘争の成果である「担任技能長」制度を活かすため認定技能職員の認定から取組むことや、人事考課・業績評価制度の運用にも労働組合が関与していくことが重要となります。加えて、高齢期雇用制度の確立、人事任用制度全般の改善、非常勤・臨時職員・委託関係労働者の労働条件改善なども急務となっています。
予算人員闘争については、2014年闘争に向けて、各支部と連携した取り組みを強化します。
福利厚生事業については、人材支援事業団の一般財団法人移行に当たっても、都が事業主責任を放棄させないように追求していきます。
36協定・超過勤務縮減委員会については、これまでの到達点を踏まえつつ、当局に対して、より実効的な対策を要求していきます。
都庁職組織強化については、新規採用者の組合加入促進や、今年で3年目となる局間・支部間異動者に対する取組などを行います。
その他、36協定・超過勤務縮減の取り組み、福利厚生事業・福祉関連要求・教宣活動・パワーハラスメント対策などの個別課題に対する方針も定めています。
賃金・労働条件改善求め都当局・都人委に要請
3月18日に、都労連は賃金・労働条件改善に関する基本要求、人事委員会勧告作業に関する要請書を提出します。これに合わせ都庁職も要請行動を展開し、賃金闘争を含めた春季の取り組みをスタートさせます。
出典=地方公務員給与について(全国知事会)
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