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職場はいま 検証〈13〉
経営支援センターの影響深く
都立学校支部 都立青梅総合高等学校
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青梅総合高校(東青梅) |
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油原書記長 |
残暑の厳しい9月初旬、都庁職本部に、都立学校支部の油原書記長を迎え、都立青梅総合高等学校の職場について伺いました。
青梅総合高校は、都立高校改革推進計画により、旧農林高校と旧青梅東高校が統合。旧農林高校の場に、2006年に開校しました。
外部委託で授業がサークル化
「学校には、校外に田んぼや茶畑、実習林を持っており、農業実習の授業があります。しかし、農業実習は、はじめと収穫の時だけで、一番苦労する時期は外部にお願いしています。これでは農業の苦労は習得できません」「農林高校の時には、全日制・定時制の事務職員として10名いましたが、青梅総合高校開校と同時期に学校経営支援センターが発足し、当初5名削減されました。現在は6名体制ですが、いつ5名に戻されるかわかりません」
実態無視の契約時間短縮を
学校経営支援センターができたことによる学校への影響を伺いました。
「センターができるまでは、物品購入や修繕等は学校が直接契約していましたが、今ではセンターが契約しています。そのため、発注から納期まで約2ヶ月を要します。以前勤めていた工業高校では1学級分の生徒が一人一台使用できるよう旋盤が整備されていましたが、更新する際予算上一度に更新できず、毎年数台ずつの更新とされました。
実習用旋盤はメーカーが異なると操作方法も違います。生徒実習用でもあるため、既存品と同じものとしたいのですが、センターから競争原理が働かないので製品指定は不可と断られました。同じ教室に、実習用旋盤のメーカーが混在すると、生徒の重大事故に繋がる危険があります」「ガラス等の修繕の場合、東京都住宅供給公社が行うことになりましたが、学校が直接依頼できず、センターを通じての依頼となっています。さらに、公社に依頼するため、価格が高く、修繕完了まで時間がかかるとの声も聞こえます。学校が直接契約できれば、時間短縮や経費節減となります。そのためにも学校で契約する範囲を拡げるべきです」と話してくれました。
教育環境の充実へ人員と組織整備を
教育環境の充実のため、学校事務職員は奮闘しています。教員や生徒からの要望を、臨機応変に学校で対応することが大事です。そのためにも、人員とセンターの事務を学校に戻すべきではないでしょうか。 |