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職場はいま 検証〈10〉
質の高いサービスを
都立府中療育センター・衛生局支部
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都立府中療育センター |
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府中療育センター分会のみなさん |
初夏のような汗ばむ陽気となった4月23日に、新緑の眩しい府中療育センターを訪ねました。府中療育センターは、昭和43年に開設され、重度心身障がい児(者)の療育と医療のサービスを提供する施設です。なかでも、特に手厚い看護を必要としている人を受け入れ、専門的で質の高い療育と医療を行なっています。在宅支援として通所、短期入所や医療的ケアが必要な障がい児(者)の短期入院も行っています。
府中療育センター分会の石井分会長にお話しをお聞きしました。
「平成29年度竣工予定で、府中療育センターと多摩療育園の一体的改築が進んでいます。長年の分会要求であった改築ですが、法律の改正などもあり問題は山積みです。今の建物は雨漏りなど老朽化が激しく、一刻も早く改築を進めて欲しいのですが、医療を伴う障がい児(者)の暮らしを支える都立直営の施設となれるよう分会としても取り組んでいます。」
慢性的な人員不足
「人員問題では、直接処遇の現場である看護科の人員不足が深刻です。1割強の職員が非常勤化されましたが、非常勤の看護師は集まらない、正規の職が見つかると辞めてしまうなどの問題があり、いつも人員不足です。今年、看護師4名が増員されましたが、保育士が2名削減されてしまいました。近年、サービスの質の高さが要求され、職員も応えようとしていますが、人の数が質を支える部分も大きいと思います。」
皆で頑張ってます
「以前職場の代表者会議で『仕事の報酬は仕事よね〜。』という名言があり、どこもそうだと思いますが、やればやるだけ仕事が増えるという感じがあります(笑)。いずれにしても、質の高い療育・医療サービスの提供をし、重症心身障がい児(者)の方の生活が少しでも豊なものとなるようみんなで頑張っています。」と話してくれました。
訪ねた日はちょうど火災訓練が行われていました。中庭ではこいのぼりが気持ちよさそうに泳いでいて、入所者の方も車椅子を押してもらいあちこちでお散歩を楽しんでいました。
センターでは、看護職・保育職が一体となってサービスを提供しています。今後も質の高いサービスを行うには、看護職・保育職の確保が不可欠と感じました。 |