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今年こそ超勤縮減を迫る36協定交渉
都庁職が要求してきた「36協定超勤縮減委員会」の通年開催は、昨年、当局から定時退庁の徹底について「36協定超勤縮減委員会」を活用し検討したいとの回答を引き出し、はじめて協定締結後の開催が実現しました。今年はさらに踏み込み、定期開催に向け取り組みます。また、支部・局間の超勤縮減委員会の開催、カードシステムでの超過勤務の把握、超勤上限時間の引き下げ等を、引き続き要求し、5月中に基本協定が締結できるよう取り組みます。
都庁職は、例年4月に「労働時間短縮・超過勤務縮減・賃金不払い残業解消の対応方針」を確定し、36協定の基本協定締結に向け、「36協定超勤縮減委員会」での交渉を行っています。
これまで都庁職は、超勤縮減対策を実効あるものにするためには年間を通じた継続的協議が必要とし、委員会の通年開催を要求し続けてきました。これに対し当局は「超勤縮減に係る議論は1年というスパンで行うべき」と否定的な回答を繰り返していました。
こうした中で、昨年5月に「東京都電力対策緊急プログラム」の一環として出勤時間の分散化のための勤務時間・休憩時間の臨時変更が提案されました。
委員会の議論と並行して交渉を行う中で、定時退庁の徹底について当局から「引き続き既存の36協定超勤縮減委員会を活用し、実効ある取り組みについて検討したい」との回答を引き出しました。
通年交渉に道拓く
その結果、昨年はじめて基本協定締結後の12月に「36協定超過勤務縮減委員会」を開催させ、当局から上半期の超勤実態の状況と、超過勤務縮減の取り組みについて説明させ、協議を行ってきました。
当局は節電のために勤務時間の臨時変更等をおこなった特殊事情や、管理職による定時退庁推進委員の巡回を取り組んだ結果、2011年度上半期の超勤実態は、対前年度比1・4%のマイナスとなったとしています。しかし、当局が自ら策定した「超過勤務の縮減に関する基本指針」で掲げた10%削減の目標には程遠く、満足できる結果ではありません。
また、10月以降には予算・人員の編成作業や震災で実施が遅れた事業の延期実施等、超勤増となる要因が多くなっています。その後の実績はいまだに示されておらず、引き続き11年度の超過勤務実績について労使での検証を行うことを追求する必要があります。 一部前進があったとはいえ当局は、昨年の都庁職要求に対し、従前の回答を繰り返すだけで、要求内容に全く応えないものに留まっており、今年度はさらに踏み込んだ協議が必要です。
実効ある超勤縮減を
実効ある超勤縮減のためには、
(1)36協定超勤縮減委員会の年間を通じた定期的開催
(2)支部(分会)・局(事業所)間での「超勤縮減委員会」の設置
(3)カードシステムを活用した使用者責任による超過勤務の正確な把握
(4)超過勤務の局別・職場別・月別実績の提示
(5)定時退庁の徹底等、超勤縮減の効果的方策の実施
等を引き続き要求し、今までより踏み込んだ回答を引き出すまで協議することを取り組んで行きます。また、基本協定については上限時間(1日5時間、1月30時間、1年360時間)の引き下げを最大の課題として交渉を進めていきます。
今年は、4月17日の本部委員会の議論を経て、昨年の「節電対策」を含む当局の超勤縮減対策の、2011年度の超過勤務実績を踏まえて検証を行うことを前提としながらも、各支部と局の協議期間も考慮し、委員会の早期開催と基本協定の5月中の締結に向け早急に取り組みます。 |