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職場はいま 検証〈8〉
税務事務にはエキスパートが必要
中央都税事務所 税務連合支部
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左から千葉書記長、岡分会長、井上会計 |
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左来客用の防災ヘルメット |
1月下旬、明治半ばまで歌舞伎で賑わった新富座の跡にある中央区新富町の中央都税事務所を訪ねました。
23区の各都税事務所で行ってきた法人二税、個人事業税の事業税部門は9つの都税事務所にブロック化されました。中央都税事務所は江東、江戸川各都税事務所を含むエリアのブロック所となりました。
中央分会で、入都5年目、フレッシュな26歳の岡分会長、千葉書記長、井上会計に現状を伺いました。
「エリア内では一都税事務所の事業税部門に相当する程の人員が削減されました。また、担当地域が江東、江戸川にまで広がり、調査等にこれまで以上に時間を取られ業務量も増えました。広域化は納税者の利便性(申告・申請受付・相談等)にもデメリットです」
「人も物も集中したため事務所が狭隘化し、執務環境も悪化しています」
老朽庁舎の改築を早急に
昭和38年築の中央都税事務所はすでに築後48年経ちます。この点についても伺いました。
「昨年の大震災後、階段の天井が一部崩落し、所側が慌てて職員全員にヘルメットを支給しました。早急な改築、もしくは移転を要求しています」
長期的視野での人材育成も難しいそうです。
「ベテランの大量退職期を迎え、当局は税務力強化策として、若手を2〜3年で育てるため様々な研修を課していますが、それだけで疲れていると思います。しかも在籍年数に応じた異動があるため、これでエキスパートが育つのか疑問です」
「現在、専務的非常勤職員を含め194人体制です。都側は定数を減らし定数外の非常勤職員に振替えていますが、人件費削減だけを考えた人材育成策は画に描いた餅です。若者の雇用問題もあります。定数措置はきちんと新規採用ですべきです」
岡分会長は組合活動のきっかけを「組合の諸先輩から受けた恩を何らかの形で返したいと考えるようになったから」と話してくれました。
人材育成は新規採用で
長年にわたり正確な課税・徴収業務のため努力してこられたベテランの豊富な知識と経験は都政の財産です。
研修では得られないこの蓄積を、新規採用による計画的な人材育成によって、きちんと次世代に継承していくことが不可欠です。
このことが納税者である都民の利便性に繋がると感じました。 |