都庁職(東京都庁職員労働組合公式サイト)

伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
HOME 都庁職へようこそ 見解 都庁職新聞 ギャラリー リンク
HOME > 都庁職新聞 > 2011年4月号
都庁職新聞
  地震・津波・原発事故
被災者の心に寄り添うとは

 石原都知事は数々の「暴言」の持ち主である。暴言の多くは女性や障がい者、高齢者、在日外国人などに対する差別と偏見に満ち溢れている。東日本大震災に関して、3月14日「日本のアイデンティティは我欲。この津波をうまく利用して我欲を1回洗い落とす必要がある。積年にたまった日本人のあかをね。やっぱり天罰だと思う。被災者の方々はかわいそうですよ」と見解を述べた。知事は、作家でもあるが、人間の社会において、言葉がどれだけ大事な役割をはたしているのか考えたことがあるのだろうか。東京都知事という要職にある公人が、主観的で狭隘な「世界観」で他者を傷つけて良いわけがない。三陸海岸をはじめ東北地方を中心に襲った大惨事を「天罰」というのは、東北の人々に何の咎があると言うのだろうか。この発言を怒りなしで見過ごすわけにはいかない。
 石原都知事は、「何であれ、いつでも(核を)軍事技術に転化できる技術力を持っていることは国家として重要なことです」(「勝つ日本」2001年文藝春秋刊)と発言している。都知事就任以来、「日本の原子力発電所の管理体制は世界で一番」「適地があれば東京につくったっていい」と言っている。福島第一原発の深刻な事故に対しても、原発推進論者であることをあらためて表明し「今回の津波は誰も想像しえない、まさに未曾有のこと」として、これまで「安全神話」の一翼を担ってきた自らの責任は無いかのように発言している。東京都は東京電力(株)の上位5番目の株主である。都民のために安全対策こそ求める必要があったのではないか。
 都職員は、都知事の言動とは別に、被災者支援のために、黙々と仕事をしている。職員一人ひとりが自分は何ができるか自問している。事態を打開するのはいつでも現場であり職員の力なのだ。
ページのトップへ戻るページのトップへ戻る
 

Copyright (C) Tokyo metropolitangovernment laborunion.