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伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
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都庁職新聞
 

職場はいま 検証〈3〉

虐待相談・通告は10年前の約5倍 運営体制の強化を

                       東京都児童相談センター 福祉保健局支部


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 児童虐待防止法制定から11年を経ましたが、虐待による子どもの死亡事故など痛ましい事件は増加しており、児童相談所への相談・通告は増加の一途となっています。待ったなしで子どもたちの人権と命を守る最前線である東京都児童相談センターを訪ねました。お忙しい中、福祉保健局支部梅林支部長、入倉調査部長、児童相談センター岡崎分会長、直井書記長からお話を伺いました。 
 児童相談センターは、地域児童相談所としての役割の他に、中央児童相談所としての機能を持ち、地域との連絡調整や援助、都全域に係る事業を展開しています。2011年度都予算で、児童福祉司が各児童相談所に1名増員され、区市町村の「虐待対策コーディネーター」の配置について、3年間は人件費を10割補助する、その後は5割補助することが予算化されました。
 支部や分会は、法改正による事務量増や相談件数の増加に対応できる体制整備を強く求めてきました。今回の予算措置は、区市町村を含めた地域との連携、基盤整備が虐待防止や児童の安全に不可欠という観点から評価できるとしています。 
 児童福祉司は増員されましたが、児童心理司は不足したままです。児童福祉司と児童心理司は連携して児童相談を行っており、特に虐待については、子どもの心理診断、精神的ケアだけでなく、保護者への指導、カウンセリングなどサポーティングな関わりが大きいとのことです。現在の配置は、概ね福祉司3対心理司1であり、人員増が求められています。 
 児童福祉は、児童相談所だけ強化しても解決しない、虐待を未然に防げる施策が大事であり、そのためには地域が力をつけなければならない。都は区市町村との連携、地域での相談・援助を推進する方針を進めてきましたが、施設など受け皿の不足も含めて、仕組みはできても機能させる体制ができていないと指摘しています。 
 相談・通告から調査、子どもたちが再び安心して暮らせる日まで、子どもたちの人権や命を守ることに努力している児童福祉の現場も「人が力」です。
 知識・経験の継承と体制の充実・強化が急務です。
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