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伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
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都庁職新聞
 

健康 春特別編

花粉症とつきあう
   こころとからだの健康

 近年、花粉症の患者数は急増し、今では全国で2000万人以上と推定されています。
 花粉症の季節を乗りきるために、ご自分でできる日常生活の工夫を挙げてみます。
 (1) 花粉情報に注意して、花粉飛散量が多い時には、外出を控えること。
 (東京都の花粉情報http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kanho/kafun/index.html
 (2) 外出時には、メガネやマスクを使用する。コンタクトレンズ装用者は、花粉回避の点からメガネに切り替えるとよい。
 (3) 上着には花粉が付着しにくい生地(ウールではなくすべりのよいもの)を着用し、玄関に入る前に脱ぐこと。帰宅後は、手洗い、洗眼、うがい、鼻をかむ。結膜に負担をかけないために、防腐剤無添加人口涙液での洗眼が望ましい。
 (4) 飛散量の多い日は、なるべく窓を閉め、ふとんや洗濯物を外に干さない。
 (5) 刺激物や加工食品の摂りすぎに注意し、バランスの良い食生活を心がける。

 日常生活の工夫で十分に症状が抑えられない場合は、薬物治療の出番です。抗アレルギー薬のヒスタミンH1拮抗薬やメディエーター遊離抑製薬が第1選択であり、内服、点鼻、点眼などの剤形があります。ヒスタミンH1拮抗薬(内服)は、1日一回投与のものや、眠気が少ないものもあり、よく使用されます。メディエーター遊離抑制薬には、ヒスタミンを増やさない作用があるので、花粉症の季節が始まる2週間位前から使用を始めると効果的です。これらの薬は、くしゃみ、鼻水、眼のかゆみに効果的です。鼻づまりがひどい場合は、別の種類の抗アレルギー薬が効果的なことがあります。
 症状が強い場合は、ステロイド薬を使用することもあります。内服ステロイド薬は作用が強力ですが全身的副作用がありますので、短期間の使用にとどめます。点鼻のステロイド薬は全身的副作用が少なく、くしゃみ・鼻水・鼻づまりに有効です。点眼のステロイド薬は、長期連用で眼圧の上昇や白内障の可能性があるので注意が必要です。
 また、点鼻の血管収縮薬は鼻づまりに有効ですが、長期連用で鼻炎を発症する可能性があり注意が必要です。
 薬にはそれぞれ特徴がありますので、お近くの医師(第2本庁舎17階の「シティ・ホール診療所」など)と相談して、ご自分にあう薬を処方してもらいましょう。


(産業医の立場から 林 洋子)

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