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伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
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都庁職新聞
 

こんな職場、こんな仕事(第69回)

生活守る計量行政

                       経済支部 計量検定所

分会の飯島さんと大嶋さん
分会の飯島さんと大嶋さん
計量検定所全景
計量検定所全景
タクシーメーターを検定する
タクシーメーターを検定する

 今回おじゃました職場は、先月と同じく竹芝桟橋近くの東京都計量検定所です。計量検定所は本所のほかにタクシーメーターの検査を行う深川と立川を合わせて都内に3ヶ所あり、私たちの生活に欠かせない体温計、血圧計やはかりなどの計量器の検定などを行っています。
 「消費者の信頼深める 正しい計量」というタレ幕のかかる5階建てのビルで、質量圧力計係の森戸さん、分会の飯島さん、大嶋さんにお話をうかがいました。

正しい計量器の供給・維持

 計量検定所は、全都道府県に設置されており、計量器が製造及び輸入された場所の当該都道府県が検定を行っています。
 また、使用中のはかりの性能を担保するために2年に1回の定期検査を行っています。計量検定所といって、ピンとくるのはこの検査と、タクシーの料金メーターです。

タクシーメーターを検査

 街を歩くと、自動車整備工場に「タクシーメーター」などの看板を見た覚えはありませんか。
 タクシーメーターは、通常は年に1回、都内3ヶ所の検査場で検査を行います。
 2002年から規制緩和が実施され、昨年度は6万台を超えるタクシーの検査を、竹芝・深川でそれぞれ約2万7千台、立川で約7千台実施しました。
 竹芝には4台の基準器(ローラー)があり、その上にタクシーのタイヤを載せて回転させ、料金メーターが誤差の範囲内で上がるかを検査しています。
 検査待ちの車をきちんと整理するのも職員の仕事です。
 しかし、駐車スペースは屋根もなく雨の日でも仕事は続きます。

 


産業の基礎を築く地道な仕事

 

使用中のはかりの定期検査

ばねばかりを検査する堀川さん
ばねばかりを検査する堀川さん
質量圧力計担当の森戸さん
質量圧力計担当の森戸さん
クリーンルームで精度の高い分銅の検定
クリーンルームで精度の高い分銅の検定

 計量検定所で扱うはかりは、商取引に使うものを対象にしています。家庭用の体重計などは、検査の対象にはなりません。
 現在、はかりの定期検査は、東京都計量協会に委託しており、一部を東京都が直接検査しています。
 家庭にあるはかりはせいぜい体重を計るくらいの重さまでですが、対象となるはかりには、トラックの総重量や工事現場の鉄板や資材の計量などを行うために、何十トン単位のものも普通にあります。中学や高校の理科で使用するはかりとは桁が違います。
 小笠原や八丈島などの島しょには、出張検査を行います。
 出張の際には、検査に使用する基準となる分銅(総量が250キログラムなど)を検査器物に応じて持って行きます。

基準となる分銅も検査

 計量器の検定や検査などに使用する基準となるものを基準器といいます。計量検定所ではこれらの基準器の検査も実施しています。はかりの検定や定期検査に使用する基準分銅もその一つです。基準器は、検定や検査の信頼性を保つため、常に一定の精度を有することが求められます。
 例えば、基準分銅の検査では、1ミリグラムから1000キログラムまで様々な質量のものについて、構造要件を満たすか、誤差が許容範囲内にあるかなどの検査を行います。そのため、精度の高い基準分銅の場合には、室温23℃、湿度55%に調整したクリーンルームの中で行います。

有楽町から移転して40年、老朽化が鍵


 1970年(昭和45年)に有楽町庁舎から現在地に移転してきました。
 当時の西2号庁舎は、のちに衛生局庁舎(当時)になりましたが、都庁の新宿移転後の解体工事では、あまりに基礎が頑強で大変な思いをしたようです。それも基準分銅の検査は、小さなものでは、1グラムの百万分の一まで計るためです。
 現在の庁舎も車の交通量が増え、「振動」などであまりよい環境ではないようです。
 前号でも記載したように、竹芝一帯の再開発で計量検定所も新砂に移転する計画のようですが、移転先は、埋め立て地であり地盤に不安があります。正しい計量器の供給・維持、正しい計量の実施を確保する仕事にふさわしい環境を整えることは行政としての責務です。

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