DVに対する緊急
避難の比重高まる
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電話相談も数多い |
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食堂 安全のため3食とも提供される |
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快く取材にご協力いただいた大日方所長 |
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支部の入倉さんは『女性相談センターの機能を充実し、発展させていくために、都庁で働く皆さんに私たちの業務を、理解してもらうことは大切である。ということで所長とも一致しています』と言います。
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DV:ドメスティックバイオレンス、つまり配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(通称DV法)ができたのは2001年です。この法律に基づき、各都道府県に「配偶者暴力相談センター」が置かれました。
東京都では、福祉保健局の女性相談センターと生活文化スポーツ局の東京ウィメンズプラザ2カ所が「同センター」の役割を担い、仕事を分担しています。電話相談・来所相談を行い、緊急保護は短期間でなるべく早期に次の生活の場につなげて行きます。
女性相談センターは本所と多摩地区の2カ所にあります。
取材当日、居室は一杯で、相談室を居室として転用していました。定員を超えても受け入れる、それは命にかかわるからだそうです。まず保護された方たちに安心安全の場を提供し、心身の健康を取り戻すことから始まります。
その後、暴力から解放され、今後どうしていくのか、相談し、考え、社会生活を再開する準備をします。そんななか、親身に相談を受けるのが支援担当者です。
多岐にわたる仕事
大きなホワイトボードには、入所者全員の1日の動きが書き込まれ、真っ黒になるほどです。支援担当者はその情報を頭に入れて、一人ひとりに適切な対応が求められています。入所者は、身体に傷をおっていたり、心に傷をおっていたりと被害状況は様々です。
単身の方も子どもを同伴した方もいます。社会生活を一時的に中断することもあり、特に学齢期の子どもを持つ女性は悩むそうです。
被害者である女性は、「私が悪い」から暴力を振るわれると自分を責めたり、夫を支えなければと、困難な状況でも耐えてしまい、そういった生活が当たり前だと思い込む場合もあるそうです。相談するなかで、帰宅したいと申し出がある場合もあります。
配偶者の意識や態度が変わらない場合、暴力が再発する可能性もありますが、本人の意向を尊重するそうです。
センターには、医師、看護師、心理職員、婦人相談員、特別相談員、保育士が配置されており、様々な相談に対応しています。
被害者の自立にむけて
世界同時不況以降、入所者の生活の場の確保に苦労しています。被害女性などの自立支援は大きな課題です。また、最近は、外国籍の方の保護も増えているそうです。
経済的、精神的「貧困」のしわ寄せが、弱い女性に対しての「暴力」被害となっている、という現在日本の状況をそのまま反映している最前線の職場です。
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