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伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
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都庁職新聞
 

日本そしてアフリカの貧困問題を一緒に考える

「貧困をなくしたい」の思いを行動へ!
スタンドアップをさらに広げよう!


特定非営利活動法人 アフリカ日本協議会

 昨年は東京都写真美術館の「アフリカ」展開催や、NHKでのアフリカ特集など、難民やエイズ、貧困などの矛盾が集中的に現れているアフリカが注目されています。2006年から始まったスタンドアップの事務局を努める(特活)アフリカ日本協議会の斉藤龍一郎さんから寄稿をいただきました。時には世界へ眼を広げてみませんか。

家族みんなで世界平和を祈り、何ができるか考えるハロウィンを楽しみながらのスタンドアップ(写真提供 アフリカ日本協議会)
家族みんなで世界平和を祈り、何ができるか考えるハロウィンを楽しみながらのスタンドアップ(写真提供 アフリカ日本協議会)
 
環境問題への取り組みを宣言した元気なスタンドアップ
環境問題への取り組みを宣言した元気なスタンドアップ
 
世界のこどもたちが文字を読めるきっかけづくりを学校全体ですすめる。貧困問題への関心を広げる輪
世界のこどもたちが文字を読めるきっかけづくりを学校全体ですすめる。貧困問題への関心を広げる輪
立ち上がって、世界から貧困をなくしたいという気持ちを表現

 2009年10月16日〜18日の3日間、(特活)アフリカ日本協議会(AJF)が事務局を務めるNGOネットワーク「動く→動かす」の呼びかけに応じて、「世界から貧困をなくそう」と日本全国で3万人を超える人々が立ち上がりました。
 世界中では、1億7000万人以上の人々がスタンドアップに参加しました。
 国際協力NGOが中心となるネットワーク「動く→うごかす」が呼びかけたスタンドアップには、NGOだけでなく、労働組合、企業、外務省、国連機関、学校も参加しました。 派遣村で話題になった反貧困ネットワークも、世界貧困デーの10月17日に開催した集会で、ヒンキーの人文字作りと合わせてスタンドアップを行いました。

貧困問題解決を世界中の国々が約束
国連ミレニアム開発目標


 スタンドアップは、国連ミレニアム開発目標(MDGs)の最初のレビュー国連総会が開かれ日本でもホワイトバンドが大きなブームになっていた2005年の翌年、2006年に始まりました。MDGsは、世界の貧困・飢えを2015年までに半減するという、2000年9月に国連ミレニアム特別総会で採択された約束です(全ての子どもたちを学校に行かせる、男女平等を実現する、感染症の拡大を食い止める、環境に配慮した持続可能な発展を実現する、約束を守るために先進国も責任を持って行動する、といった約束も含まれています)。
 2005年のMDGsレビュー総会では、中国・インドはじめアジアでは飢えに苦しむ人々の比率が小さくなったものの、アフリカでのMDGs達成は困難であることが明らかになりました。世界の貧困問題、特にアフリカの貧困への関心を高め、世界中の力でMDGs達成をめざしていくという雰囲気を創り出していくためにスタンドアップが開始されました。
 日本では、ホワイトバンド・キャンペーンで世界の貧困問題への注目を呼びかけた「ほっとけない 世界のまずしさ」が国連機関と協力してスタンドアップを呼びかけてきました。

世界的な食料価格高騰に続く金融危機
先進国でも途上国でも貧困が拡大


 一昨年から昨年にかけて、日本でも大きな影響を及ぼした世界的な食料価格高騰そして去年の秋に始まった金融危機の影響は、先進国・途上国を問わず、世界中に及びました。
 食料価格そして原油価格の高騰も金融危機も、先進国の巨大な投機マネーが引き起こしました。しかし、その影響は先進国にとどまらず、途上国にも及び、この1年間で飢えに苦しむ人々の数が6000万人以上増えて10億人を超えるという状況になっています。そしてこの10億人の中には、7人に1人と言われる日本の貧困者も入っています。

世界から貧困をなくすためには、先進国での取り組みが重要

 この数十年の間に、安価な先進国の食料との競争に敗れた途上国の多くは食料輸入国になってしまいました。アフリカには、コーヒー・紅茶・カカオといった嗜好品を輸出して食料を輸入している国、石油や地下資源を輸出して食料を輸入している国、そして先進国や中東へ出稼ぎに行った人たちからの仕送りで食料を輸入している国がたくさんあります。食料を自給できる国がほとんどないのです。だから、世界的な食料危機がアフリカの人々の生活を直撃しました。
 食料の多くを輸入に頼っている食料自給率40%という日本も同じです。
 今、アフリカの貧困、そして日本の貧困をなくすためには、食料価格高騰を引き起こしたり、原油価格を乱高下させたりしている投機マネーの動きを規制しなければなりません。投機マネーによる利益を、貧困をなくす取り組みのために拠出させなくてはなりません。

スタンドアップをさらに広げて、貧困を引き起こす動きを封じ込めよう!

 市場原理を振りかざして貧しい人々をより貧しくさせる動きに対する怒りの声が、政権交代を起こしました。現政権は、「派遣村をもうやらなくてすむようにしなければならない」と発言し、派遣村村長の湯浅さんを内閣府参与に迎えて取り組みを進めようとしています。
 こうした動きをさらに強化し、貧困を引き起こす動きを封じ込めていくためにも、スタンドアップに参加しましょう。
 2010年は、MDGsが作られてから10年、9月に2度目のレビュー国連総会が開かれます。
アフリカの貧困そして日本の貧困をなくす取り組みを目に見える形でつなげていくスタンドアップを、皆さんの職場で準備されるよう呼びかけます。

特定非営利活動法人 アフリカ日本協議会
アフリカの人々の地域自立のための自主的な取り組みを支援し、対等な協力関係をつくることを目的とするNGOです。アフリカに関心を持つ人々の結び目となり、アフリカと日本の草の根レベルの地域自立に資することをめざして活動しています。
ウェブサイト http://www.ajf.gr.jp/

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