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伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
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都庁職新聞
 

こんな職場、こんな仕事(第63回)

労働者の雇用と地域の産業を守る

                        労働支部 城南職業能力開発センター

新藤分会書記長
新藤分会書記長
城南職業能力開発センター
 先の見えない大不況の中で、就職支援やスキルアップのための職業訓練を実施している4ヵ所の職業能力開発センターと10ヵ所の分校が産業労働局に設置されています。
 今回はその中でも最大規模の訓練分野を担う城南職業能力開発センターを訪問しました。新しく敷設された、その名も今風な、「品川シーサイド駅」と旧東海道沿線に古くからある「青物横丁駅」が最寄り駅となります。
 現状の中で求められる職業訓練と1940年に東京府幹部機械工養成所として設置された施設の歴史が2つの駅と重なって見えます。

 


局定数4名減でも事務量は爆発的に増加

 

各ホテルで仕様のちがうベッドメーキング等を指導する大河原先生
各ホテルで仕様のちがうベッドメーキング等を指導する大河原先生
手作り模型を使った就業訓練を指導する金子先生と芦澤先生
手作り模型を使った就業訓練を指導する金子先生と芦澤先生
服飾の展示方法も研究
服飾の展示方法も研究
赤ちゃんの介護訓練も
赤ちゃんの介護訓練も
授業終了後、きちんと整理された木工技術科の教室
授業終了後、きちんと整理された木工技術科の教室
求職者向け14科目、スキルアップ72科目を54名の職員で運営

 業務の忙しいなか、分会書記長の新藤さんの案内でセンターの各科目の教室を1時間程度の駆け足で見学させてもらいました。教室では指導員の先生方に丁寧に授業内容を説明していただきました。
 ビルクリーニング管理科では主として現場責任者としての知識や技能の習得授業が行われています。昨今、ホテル業界からの求人も増え、それに対応するために、ベットメイキングやタオル、浴衣・帯のたたみ方や置き方までホテル仕様に合わせた手法も授業内容に加わっています。即戦力としての求人にこたえるための訓練がそこまで行われているのかと驚きの連続でした。
 また、情報工学科では、全国でおそらくここだけしか授業を行っていないと言われている、金融システムの運用に関連した授業を行い、金融機関に就業しています。
 さらに、今年度から、軽度の知的障害のある人を対象として、就職するための必要な訓練も開始しています。ここでは求人の内容に応じた様々な具体的な訓練を行っています。弁当販売業に就業するために求められている技能として、料理を弁当容器に決められた配列で入れていく練習を、手作りの模型も加え実施しています。
 他に、アパレル業界の販売・流通・管理・接客のための科目では服飾の制作、店頭での陳列まで授業内容にあります。
 他にも専門的で具体的な授業が様々な科目で行われていました。
 訓練期間は1年または2年、短期の半年コース等の訓練が多くなりました。
 短期間でのスキルアップや再就職が国や企業から求められています。

雇用対策の拡充が緊急なのは理解できるが

 国の緊急政策として予算をつけていますが、国には職業訓練を実施する機構の廃止が決定しているため、実施の多くは都道府県にゆだねられています。
 都では約7千名の訓練枠の追加実施(民間訓練も活用)を求められています。今の職員定数ではとても対応できるものではありません。実効ある職業訓練を実施するには予算を執行する職員が必要です。
 厳しい雇用環境の中で職業訓練の必要性は役割を増大させています。都庁職は都民のために実効ある労働行政を求めていきます。

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