こんな職場、こんな仕事(第61回)
“励ましあって仕事をする”を大事にしたい
病院支部 豊島病院
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鳥井分会長と中沢会計 |
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正面玄関 |
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双子の赤ちゃんを無事出産し、自然に笑みが |
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GCU小児病棟で |
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笑顔を忘れない 病棟ナースステーション |
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これから患者さんの清拭です |
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食事はまかせて!(委託しています) |
新設された豊島病院は1999年に開設して丸9年、今年から公社化されました。病院の歩みは石原知事の「都立病院改革」と重なります。
東武東上線大山駅から徒歩7分のところに立地しています。板橋や近隣では地域に密着した病院として根づいています。
お話を分会長の鳥井さんと会計の中沢さんからうかがいました。
新豊島病院は開設時からふたつの特徴を持っていました。ひとつは都立ではじめて緩和ケア病棟をたちあげたこと、ふたつ目は古い豊島病院にはなかった精神科をつくったことです。精神科病棟についても夜間救急の施設が足りないことからセンターをつくる(現在夜間救急は都立で4カ所受け持つ)、365日「ひまわり」を通じて毎日受け入れがあり、翌日は行政的な病院へ移ります。
8つの重点医療を行っており、障害歯科、アレルギー疾患、周産期医療も元気に診療してきました。
国や都の方針できっちり対応
感染症についても、重症な感染症については荏原に集中し、豊島病院は城北地域の2次感染症対応の病院ということでした。しかし今回の新型インフルエンザ対応で大きく変化しました。
第2回定例会の知事発言でも「感染症緊急対応病棟」を東京都保健医療公社の豊島病院と荏原病院に整備するとしています。実際に部屋が陰圧になる感染症対応の病床がつくられていました。一般外来とは別(2階入り口)に発熱外来も立ち上がりました。人手も施設も必要となる感染症対応は都同様に他県でもおのずと公立病院の役割のようです。
産科・未熟児科とも再開
4月から院はGCU(未熟児病棟)開設・産科診療充実が病院の使命と強調していましたが、組合は、トップダウンの病棟再編ではなく、看護師を確保して病棟休止を解除することが最大の課題であることを主張してきました。4年前に体制がなくなり、周産期医療のNICU・GCUと産科を閉じなけばなりませんでした。昨年10月、産科が再開し、今年からGCUを再開しました。リスクの高い出産と母子の安全確保をはかることに重点がおかれているようです。地域や助産婦さんからは通常のお産も是非にとの声もあがっています。
東京でこどもを安心して生めないのかと考えさせられた墨東病院の妊婦死亡事故は記憶に新しいところです。都には拠点病院にしていきたい意向があるようですが、地元の要望は「誰でも受け入れて、何でも助けてくれる」病院だそうです。
誰もが不安これからどうなるの
米国のクリントン夫人が日本の病院を訪問し、「狂気」と印象を語ったほど、厳しい医療現場。豊島病院も例外ではなく、看護師の退職が相次ぎ、この4月から1つの病棟を閉鎖せざるをえませんでした。一方、インフルエンザ対応では、都立病院以上の任務が課せられます。
医者や看護師、コメデイカル、事務職、他の少数職種が協力して対応することが、安心してかかれる病院をつくることへの早道だと気づかされます。
昼近くに夜勤明けの看護師さんたちと出会いました。勤務時間をはるかに超えていました。
鳥井さんは、「励まし合って乗り越えることがとても大切です、一人ではなくチームで患者さんに接することです。公社化になっても都立病院の時と何も変わらない状況。むしろ行政的医療部門への要望はますます高まっています。本当は都立直営へ戻し安心してかかれる・働けるというのが一番です」と医療への想いを語ってくれました。 |