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伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
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都庁職新聞
 

健康 メンタルヘルス講座(34)

自殺を防ぐ
B自殺の危険因子と対応


 今回は、まず自殺する可能性が高いとされる危険因子を上げてみたいと思います。
 最も関連が強いとされるのは、『自殺未遂歴』です。前回も述べたように自殺を図る方の多くが精神障害を発症しています。たとえ自殺未遂者が奇跡的に救出され、身体的治療が施されたとしても、精神状態が改善していなければ、当然また繰り返すことになります。
 性別も一つの危険因子です。驚くべきことに自殺者は男性に多く、全体の7割を占めています。しかしうつ病で悩む方は女性の方が多いのです。この乖離には、男性は他人に相談しづらく、悩みを自分で抱え続け、その結果自殺されるのではないかともいわれています。うつ病と診断されるには、病院で医師に診断をされる必要があります。実際悩みを相談できる相手が身近にいることは、自殺のリスクを下げると言われています。配偶者との離婚や、最愛の人との死別などは自殺のリスクを高めます。
 これらをふまえ、もしも身近な人が自殺をほのめかした場合の対応を考えてみたいと思います。多くの場合、精神障害のため正常な思考が困難です。本人から自殺を考えていると相談された時、のっけから『自殺はいけない行為である』と正当な意見を言ったとしても聞き入れないどころか、自分の考えを否定された、とさらに本人を追い詰めることにつながります。また、わざと話をそらすのも孤独さを強めることになりよくありません。まず十分に話を聞いた上で『つらい気持ちは十分に理解できないかもしれないけれど、あなたに死んでほしくない』と自分の気持ちを伝えることが大切です。特に自殺未遂をこれまでにも繰り返している場合には、早急に医療機関を受診させる必要があります。それまでの間は本人をひとりにさせないように周囲がサポートすることも必要です。
 自殺をキーワードに3回に分けてお話しいたしました。精神障害が急増している今、自分とは無関係だ、とはいえない状況にきています。自殺対策には身近なサポートが必須になってきます。われわれが自殺を知ることで、自殺の予防につながることもぜひ知っておいてください。

(産業医の立場から 宇佐見和哉)

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