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伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
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都庁職新聞
 

健康 メンタルヘルス講座(28)

メンタルヘルスケア
Aセルフケア―過重労働対策という視点から


 今回は過重労働面接についてお話します。
 時間外労働(以下残業)時間がある一定基準(都庁では月100時間以上もしくは2‐6ヶ月平均が80時間以上)を満たした方は、医師の面接を受けなければなりません。ですが、中には「課長にいわれたから来たけど別に困ってない」や、「話して何が変わるわけでもない」と話す方も少なくありません。
 確かに150時間以上働いたとしても元気な方はいますし、50時間でも不調をきたす方もいます。仕事の内容、やりがいなどによっても受けるストレスは違いますし、残業時間のみで健康問題を説明するのは困難です。
 ですが残業時間を重要視している理由のひとつに、健康と密接につながる指標として睡眠時間があることがあげられます。残業をするということは、仕事以外の自由時間を削ることになります。さすがにお風呂や食事など必要最低限の生活時間を削ることはできませんので、一般的には睡眠時間が削られます。
 この睡眠時間の減少はあまり重要視されず、「昨日あまり寝てないから少し眠いな」という程度です。ですが、これは明らかな作業効率の低下につながります。身近な例では、飲酒による判断能力の低下に気づかない(だから、『酔ってないよ』といって行う飲酒運転がなくならない。)ことに近いです。
 睡眠不足が続くと、慢性的な頭の疲労につながり、仕事上ミスが増え、集中できなくなったりもします。これでは日々の膨大な仕事がさらに進まず、悪循環を生み、心身に悪影響が及ぶことも容易に想像できますね。
 当然だと思われる方もいるかもしれませんが、今回始めて自分の睡眠時間について意識したという方もいるはずです。
 過重労働面接の大きな目的のひとつに、直接会話をすることで、みなさんが『自分自身の体調を気にかけるようになる』ことがあります。
 前回も申し上げましたように、セルフケアに重要なことは”まず自分自身の健康を意識する”ことです。もし過重労働面接の該当者になったときには、どうか気軽な気持ちで医師面接を受けてみてください。

(産業医の立場から 宇佐見和哉)

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