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こんな職場、こんな仕事(第54回)
東京のまちづくりに大きな役割
都市整備環境支部 第一区画整理事務所
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左から鳥羽さん、伊藤さん、大坪さん
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都営住宅と合築の事務所です
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梅雨の合間の暑さ厳しい6月24日、東陽町駅から10分ほど歩いて第一区画整理事務所を訪ねました。案内していただいたのは、分会長の鳥羽さん、副分会長の伊藤さん、会計の大坪さんです。
土地区画整理事業は、関東大震災復興事業から戦災復興事業、都市改造事業等を進め、その後の東京のまちづくりに大きな役割を果たしてきました。
地下鉄新宿線開通と周辺の区画整理
現在、第一区画整理事務所がおこなっている事業には、江戸川区内の瑞江駅西部地区・篠崎駅東部地区という「既成市街地再整備土地区画整理事業」があります。
1986年の都営地下鉄新宿線の開通に併せ瑞江駅・篠崎駅周辺の土地の有効利用と、良好な生活環境・防災性の向上をめざしたまちづくりを具体化したものだそうです。
減歩と換地
土地区画整理事業とは、公共施設の整備と宅地利用価値の向上を合わせて行う事業手法です。土地区画整理事業では、新しい道路や公園に必要な土地は買収しないで権利者のみなさんから、公平に土地を出し合っていただく(減歩)ことで事業を進めていきます。
都が施行する土地区画整理事業では、都が土地を買うことによって、減歩率を減らす、100平方メートル以下は減歩しないなど工夫もしているそうです。
たとえば篠崎駅東部地区に土地区画整理事業を行う場合、住民の方には移転してもらい、道路や公園をつくり、新たな土地(換地)を設計します。権利者から意見を受けつけ、調整が行われ、仮換地指定をし、建物移転・工事を実施します。
事業当初はもとより事業の長期化などがある場合は、権利者など関係する方との調整が必要になります。
臨海の事業
2000年度から臨海部開発事業が新たな事業として加わりました。臨海の豊洲・晴海地区、有明北地区の開発が第二区画整理事務所から引き継がれたそうです。
地図をみると、晴海と豊洲と有明北の3島をつなぐ新たな広域幹線道路の放射34号線支線1と環状2号線があります。晴海と豊洲を結ぶ晴海大橋(放射34号線支線1)も区画整理事務所の仕事に加わり、すでに終了済みだそうです。区画整理とは、少し離れた感のある橋づくりですが、いま豊洲と有明北を結ぶ富士見橋を建設中です。
経験の継承が緊急の課題
仕事の継承は実践で
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勤務中の人々
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瑞江駅西部地区 工事中
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瑞江駅西部地区 工事完了、換地先に住宅を建てている
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仕事は教科書があるわけではなく、実践で覚える仕事なので、団塊世代の退職で、経験者がどんどんいなくなり、仕事の継承ということが大切で、緊急の課題です。
いまは「速く成果をあげる」ことが求められていますが、土地区画整理事業は本来は息の長い仕事であり、単純に効率という基準にはそぐわないものです。
阪神・淡路大震災では、区画整理をしていたところは、火の手があがらなかったなどの報告もあるそうです。
しかし、石原知事は、1999年に発表した「財政再建推進プラン」で「既着手事業が一定の収束をみるまでは、新規事業を実施しないこととした」としています。
自然災害が起きたとき、東京のまち・都民が安全であるために、工夫が必要です。
人を増やして
区画整理事務所は、統廃合により、現在は第一区画(東陽町)と第二区画(北千住)の2カ所のみとなりました。その他に、各地区に地区事務所をおき対応していますが、配置数2名と少数で休暇などが取りにくい状況です。
統廃合により、定数削減され、現場にしわ寄せが来ています。技術の継承という点からも、住民とのこまめな対応という点からも、定数は増やすことはあっても、減らしてはならないのではないでしょうか。
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