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伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
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都庁職新聞
 

健康 メンタルヘルス講座(23)

職場のメンタルヘルス
@結局ストレスって何?


 先日、精神障害者が300万人を超えたという記事をご覧になった方も多いかと思います。日本の人口が1億3000万人弱ですので約43人に1人が何らかの精神疾患で悩んでいることになります。近年精神疾患の増加は以前から述べられていましたが、メンタルヘルスがいかに重要になってきているかこのようなデータからも明らかです。
 そこで今回からストレスマネジメントと題して、実際精神疾患の原因とされているストレスに関するお話から、具体的な対処法までわかりやすく解説させていただきたいと思います。
 現在ストレス社会という言葉が象徴するように、ストレスという言葉を聞かない日はないほどです。では問題とされるストレスとはいったいなんでしょう?皆さんがストレスと聞いて想像するものはおそらく、上司に注意される、人前に立って何かを話さなければいけない、パチンコで負ける……などでしょうか?
 ストレスとは何らかの外的因子(これをストレッサーといいます)が心身に何らかの反応を起こさせることをいいます。
 ここで、ある研究結果を紹介します。アメリカの研究者Holmesらは精神疾患に罹患した患者を調査し、一般的な日常生活に存在するとされるストレスイベントの強さを得点化しました。得点が高いほど後に精神的不調につながるとされ、配偶者の死(100点)、離婚(73点)、自身のけがや病気(53点)などが高い得点を示していました。しかし一般的に喜ばれたり、一見うれしい出来事であるかのような昇進(29点)、結婚(50点)、出産(40点)など出来事も比較的高い得点を示していました。
 このことからもわかるように、決して嫌なこと、つらいことだけがストレスというわけではなく、身の回りにおこる大きな環境の変化がストレスなのです。実際昇進に伴ううつ病やマリッジブルーなどは身近に少なくありません。われわれは生きている以上常に外的刺激にさらされていますので、ストレスからは逃げられないことになります。例えば好きな異性を見てドキドキするというのも立派なストレスですね。
 それでは何も刺激がなければストレスに感じないのでしょうか?この答えは来月号でお話したいと思います。

(産業医の立場から 宇佐見和哉)

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