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伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
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都庁職新聞
 

健康 メンタルヘルス講座(20)

職場のメンタルヘルス
@アルコールとストレス


 みなさん、3月4月は歓送迎会などでお酒を口にされる機会も多かったのではないでしょうか?そこで、今回から3回に分けて、このアルコールとストレスの関係についてお話ししたいと思います。
 ストレスがたまった時には皆さんどのように発散するでしょう?
 ストレスの発散方法は人によって様々ですが、読書をしたり映画を見たりスポーツをしたりとさまざまな手段があります。私の場合は仕事が忙しくなり疲れがたまってくると、気の許せる友人と酒を酌み交わすことも一つのストレス発散になっているのではないかなと思います。
 確かにお酒には神経をリラックスさせる効果もありますし、饒舌になり愚痴や不満を発散するカタルシスという効果もあります。また、アルコールはよくタバコと比較され、タバコは「百害あって一利なし」、酒は「百薬の長」といわれているように、医学的にもアルコールが心筋梗塞、脳血管障害の発症リスクを低下させることが明らかになっています。
 しかし、このアルコールも量や頻度、飲む時間などによって健康に悪影響を及ぼすことも同時に知られています。1979年にWHO(世界保健機構)がまとめたアルコール関連問題は、大きく「健康問題」「家族問題」「職業問題」「経済問題」「刑事問題」に分類され、アルコールに関する問題は飲酒者個人にとどまらないことを示しました。そしてこの問題の根本はアルコール依存にあるのです。
 アルコール依存というとどこか自分とは遠い言葉のように感じるかも知れませんが、ひょっとするとこの読者の中やその周りの人にもアルコール依存になりかけている人がいるかも知れません。と言うのも、日本の飲酒人口は6000万人程度と推定されていますが、このうちアルコール依存症の患者は230万人程度であり、飲酒者の26人に1人がアルコール依存症という計算になるからです。
 精神疾患の中でも罹患率が高く、各人の性格や意志にかかわらず誰でもかかる可能性がある病気「アルコール依存」を次号で詳しく、分かりやすくご説明したいと思います。
(以下、次号へ)

(産業医の立場から 筑波大学 宇佐見和哉)

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