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伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
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都庁職新聞
 

健康 メンタルヘルス講座(18)

公務員のストレス構造を考える
A低い達成感


 人が仕事から受けるストレスには様々なものがあります。例えば仕事が膨大に多かったり、自分では解決できないほど困難であったり、職場の人間関係が悪かったりすると、仕事から強いストレスを受けることになります。しかしながら様々な研究から、仕事に対する達成感が低かったり、自分のペースで仕事を出来なかったり、上司や同僚から適切な援助を受けられなかったりするストレスも大変大きいものであることが明らかになっています。皆さんも、大変な仕事でも適切な支援や大きな達成感があり、自分のペースでできる仕事であれば、さほど苦にならなかったという体験をお持ちではないかと思います。
 しかし残念ながら公務員という仕事は、世間からの「やって当たり前」という厳しい目があるため、誉められる機会はあまり多くなく、達成感を得ることが難しい職種のようです。例えば徴税を担当している職員が、住民に税金を納めるようにお願いしに行くと、住民からは「払いたくない。お金がない。お前は公務員だからいいよな」と罵られ、上司からは「何で今月のノルマを達成できないのだ」と厳しい指導を受けます。このような状況下ではやはり大きなストレスを抱え、メンタルヘルス疾患が増加傾向にあることも頷けます。このように達成感が得られづらい職場に、民間と同様の成果主義の手法を取り入れようとする風潮は、ますますストレスを強める方向に働く危険性があると考えられます。
 達成感が得られづらい職務の場合、職場の管理監督者の果たす役割が非常に重要になってきます。公務員の精神的支えは「都民のために仕事をしている」という誇りではないでしょうか。つまり、仕事を管理監督する立場にある方が、「この仕事は、〜〜のような点で都民の皆さんの役に立っている」、「君のやった仕事が、〜〜のようなところに生かされている」など、仕事の成果を明確にしながら、職務をコントロールしていくことが重要となります。
 経験豊富な管理監督者の場合、ついつい、「何も考えずに、言われた通りやればいい」、「いつかこの仕事の意味が分かる」などと、話してしまうことが多いでしょう。しかし、仕事の意味が分かる前にメンタルヘルス疾患になってしまっては、何の意味もありません。そのような点で、管理監督者の手腕が重要になってくるのです。

(産業医の立場から 吉野 聡)

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