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こんな職場、こんな仕事(第47回)
気持ちよい高校生活を下支えする
都立学校支部 江東商業高校
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右から田中さん、竹内さん、中里さん
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江東商業高校の正門
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植木の剪定は命がけ!!
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立木の支えを解体しています
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明日からの文化祭の準備にいそがしい
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最新のIT機器が並ぶ
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ほんのり曇り空の過ごしやすい秋の9月27日に、都立江東商業高校を職場訪問しました。
玄関の急な階段を上って受け付けで声を掛け、迎えに来てくれた田中さんにさっそく学校内を案内してもらいました。
この学校の建物はバブルの頃に建てられたもので余裕を持ってつくられ、体育館もプールもこの建物の中に納められています。
ガードレールもなく車の通る 危険な植木の剪定
最上階の7階には実習室等があります。パソコン機器の整備は都内の商業高校では一番です。1階に噴水がありますが、掃除する時は施設担当の方に頼んで機械を止めてもらい、用務員の田中さんと中里さんが3ヶ月に1回洗っています。床掃除は1週間に1回行っています。教室のある階は生徒が掃除をして、その他の7・6・2・1階は用務員さんが掃除をしますが、二人で見て回って気がついたところがあれば全階掃除をしています。用務はその他に敷地の周りに植わっている植木の枝刈りや草刈りがあります。敷地の周りの植木は、今は囲い冊の内側ではなく外側に植えるようになっているので、車が通るにもかかわらずガードレールがないところは、植木の手入れは車にはねられないかと怖い思いをしながら作業しています。特に高木の剪定は2人で声を掛けながら車に気をつけて作業しています。今は学校では除草剤も殺虫剤も使えないので害虫駆除を工夫しています。今年は椿と山茶花に茶毒蛾がたくさん付いて、剪定作業に苦労しています。植木は年に3回刈り込みをしています。カーテンは年に1度は洗っています。ロッカーも天井のボードも壊れると用務の職員が直しています。学校の裏側にごみの集積所があり生徒が毎日15時頃可燃物と不燃物を分別して持ってくるのを、まとめてそれぞれのところに置いてゴミ収集業者に渡しやすくしています。本や段ボールなどリサイクルの集積作業もやっています。
経営支援センターで現場は とても苦労している
用務は何でもやっていますが学校によっても仕事の内容が変わってきます。汗をかいたり汚れ作業が多いので用務員の部屋にはシャワールームがあります。でも都立学校でシャワールームがあるのは半分ぐらいです。ひととおり案内された後、用務員室で組合員の田中さん、中里さん、竹内さんから改めてお話を伺いました。この学校は皆が自分の仕事をきちんとこなしており、仕事がやりやすいとのことです。生活指導も行き届いており、生徒が施設を壊したり、壁に落書きをするような事もほとんどありません。経営支援センター設置以降、経理関係はシステムが変わり、とても苦労しています。今まで業者に直接連絡して調達して、品物の使い方が分からないと聞くことが出来ましたが、今は経営支援センターで集中して契約し、納品業者も学校に納品してすぐに帰ってしまうため使い方も聞けない状況になっています。品物が届くのに時間が大変掛かるので、何ヶ月も前にお願いしています。
働く親を助ける高校生たち
9月から3年生の就職活動試験が始まり、経過は順調な様子です。また、先生が学校美化に協力的で、ごみの分別は生徒が積極的にやっています。クラブ活動ではバスケットボール部や簿記部が優秀な成績を残しています。簿記部は今年度も全国大会に出場しました。家庭的に恵まれない生徒もいますが、アルバイトをして自分で授業料を払ったり、家計を助けるために就職を目指すような思いやりのある生徒がたくさんいます。最後に特に強い要望として用務の仕事では、ガードレールが無い場所での植木の剪定が危険なのでガードレールを付けて欲しい、高い木も作業が不安定なので無くして欲しいという声を受け止めて、田中さん、中里さん、竹内さんにお礼を述べて文化祭を明日に控えた江東商業高校を後にしました。
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