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伊ヶ谷地区海上より見る三宅島
伊ヶ谷地区海上より見る三宅島 撮影2003年4月10日三宅支庁提供
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都庁職新聞
 

未来をたくす こどもたちのために
小児医療の灯りを消すな
八王子小児病院を訪ねて

 2001年12月に発表した「都立病院改革マスタープラン」に基づいて東京都は、存続して欲しいという多くの都民の願いを無視し、都民の財産である「都立病院」の廃止・移管を強行し続けています。国をあげて「少子化対策」に取り組んでいる時に、東京都は小児3病院(清瀬小児・八王子病院・梅ヶ丘病院)を統合し、PFI手法で府中に小児総合医療センターをつくろうとしています。地元を中心に14万名を超える存続の願いの署名が寄せられた都立八王子小児病院を訪ねました。

NICUでの毎日の回診経過を診て診療方針を決めていく
NICUでの毎日の回診経過を診て診療方針を決めていく
左がドクターカー
左がドクターカー
菊池分会長
菊池分会長
少しの誤差もみのがせない(NICU)
少しの誤差もみのがせない(NICU)
新生児たち
新生児たち
診療について打ちあわせる
診療について打ちあわせる
 JR中央線西八王子駅から歩いて10分程度の閑静な住宅街の中にたたずむ都立八王子小児病院は、1954年10月に「東京都立八王子乳児院」としてスタートしました。1959年には保育棟を増築し80人の規模となり、翌年には八王子市内唯一の指定未熟児センター10床を併設しています。その後「東京都立小児保健院」と改称し、1981年4月には医療部門90床・乳児院部門40人の規模で「東京都立八王子小児病院」として再スタートしています。1990年3月には乳児院部門が廃止され、医療部門90床となり現在に至っています。八王子市内唯一の高度の小児専門病院として、新生児医療ではNICU(新生児集中治療管理室)9床とGCU(後方病床)24床を運営し、先天性心疾患等の小児心臓病医療や1998年からは新生児救急車(ドクターカー)を配置し新生児救急などを重点的に行っています。

小さな命救うため365日夜間もドクターカーが活躍

 ドクターカーの運転は、民間の「救急協会」に委託し、24時間待機体制をとっています。電話を受けると担当医師が乗り込み、保育器を積み込んで病院へ直行、八王子小児病院が満床な場合は、他の受け入れ先病院を探し、そこに搬送をして戻ってきます。年間500回程度の出動があり、他の病院への搬送(三角搬送)も100件を超えています。決して断らず、必ず子どもを診に行き、適切な医療が受けられるよう対応する事が病院の方針となっています。

新生児病棟 目が回るほどの忙しさ

 新生児病棟の看護師は39名配置で夜勤は5人体制で行っています。私たちを案内してくれた菊地分会長の職場ということで、細かく説明していただきました。ちょうど回診の時間帯で、一人ひとりの子どもさんの状態や処置について、医長がてきぱき指示を出し、スタッフが素早く対応していました。1000グラム以下で産まれた子が、すくすく育つ様子に驚きと感動を覚えました。

地域のために、現地での建て替えを

 1階の外来部門から院内をすべて案内していただき、建物自体は古くなっていますが、いたるところに子どもへの気遣いがされていて、動物やさかな等の絵が描かれていました。安心して子どもを産み育てるためにも、多摩地域の小児医療・救急体制の充実に欠かせない病院となっており、現地での立て替えが望まれている事を確信して病院を後にしました。

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